紀藤正樹弁護士は、安倍晋三元首相が銃撃された後、早くからテレビで、Twitterで、統一教会の名称変更の問題を取り上げてきた。
その紀藤氏がフジテレビの報道をとりあげて、「名称変更がいかに罪作りかを明らかにする資料として重要」だと語った。
しかしその報道は「名称変更がいかに罪作りかを明らかにする資料」として役に立たないのではないかと思われる。
紀藤氏が取り上げた動画
紀藤氏がその動画を取り上げたツイート↓
紀藤氏が引用した動画↓
統一教会の伝道の実態 「真夜中の事件簿」 2019年8月10日(土)『ディープな現場を直撃スクープ!』(フジテレビ)より一部抜粋
この動画は、統一教会の伝道の「実態」を撮影したものである。
紀藤氏はこの報道は「名称変更がいかに罪作りか」を明らかにするとか、「名称変更が宗教性の秘匿や正体を隠した伝道にいかにお墨付きを与えたか」がわかるとか語っている。
しかしそういうことはこの動画ではわからない。
勧誘のやり方
統一教会の勧誘のやり方は、次のようなかたちになっている。
・統一教会であること、宗教であることを明かさずに、相手を勉強会に誘う。
・その勉強会で統一教会に入ることをもとめる。
上の動画をみてもそのことはわかる。
紀藤弁護士の主張の問題点
上の動画で撮影されているのは、相手を勉強会に誘うまでである。
紀藤氏の主張の問題点はそこにある。
相手を勉強会に誘うまでの段階では名称変更はほとんど関係ないのである。
その段階では、名称変更前には、統一教会であること、宗教であることを明かさずに勧誘していた。
名称変更後には、家庭連合であること、旧統一教会であることを言わずに、あるいは言って勧誘しているようである。
いずれの場合でも、統一教会であること、宗教であることを言わない場合は同じことになる。
家庭連合と自ら名乗る場合、紀藤氏は「仮に家庭連合と言われても宗教性って理解できない」というが、そのことは、名称変更前に統一教会であること、宗教であることを言わないことと変わらない。
また「仮に家庭連合と言われても宗教性って理解できない」のは、浸透していないからであるということもできる。
さて、勉強会で統一教会に入ることをもとめる段階では、名称変更前には自身を統一教会として明かしたが、名称変更後には家庭連合として明かすことになる。
そこで違うことはあるかもしれない。
しかし家庭連合でも創始者文鮮明との関係などについて語られるとすると、あまり変わらないのではないかとも思われる。
まとめ
統一教会が名称を変更したことによって被害が生ずるところはあるかもしれない。
いずれにせよ、紀藤氏がそのことを「明らかにする資料として重要」だとして引用した動画ではわからない。
紀藤氏等は名称変更によって被害が拡大するとして反対してきたのであるが、被害がどういう状況で生ずるか、理解しているのであろうか?
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