映画「トップ・ハット」 フレッド・アステアの代表作

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フレッド・アステア
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 1935年に公開された映画「トップ・ハット」(原題は “Top Hat” )は、フレッド・アステアとジンジャー・ロジャーズが共演した一連の映画の中でも特にすぐれたものとされている。

 この映画によってフレッド・アステアは、トップ・ハット、白の蝶ネクタイ、燕尾服の姿と決定的にむすびつけられることになった。


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映画「トップ・ハット」のあらすじ

 ダンサーのジェリー(フレッド・アステア)は、たまたまホテルの下の部屋に泊まっていた若い女性デール(ジンジャー・ロジャーズ)と出会った。

 それからジェリーはデールを追う。デールは逃げるが、雨の中のあずまやで意気投合する。

 ところがデールはジェリーを友人の夫と誤解した。―友人の夫に誘惑されたと誤解した。

 デールはジェリーを避けるようになった。

映画「トップ・ハット」のみどころ

 映画「トップ・ハット」には、アーヴィング・バーリンがこの映画のために作って名曲となった楽曲が多い。

 その楽曲にフレッド・アステア一人、あるいはジンジャー・ロジャーズと二人のすぐれたダンスがつけられている。

 ”No Strings” でフレッド・アステアがタップダンスを踊りまくるところも面白いが、その後に、灰を床にまいてその上でやさしいダンスを踊って人を眠らせるところは着想が面白い。

 雨の中のあずまやでフレッド・アステアとジンジャー・ロジャーズが踊る “Isn’t This a Lovely Day?” は、二人が動きを合わせて楽しい感じ。

 フレッド・アステアが舞台でやる “Top Hat, White Tie and Tails” (トップ・ハット、白の蝶ネクタイ、燕尾服)は、フレッド・アステアがその姿について歌うところも見どころであるが、その後の、大勢の男性を後ろに従えたダンス、ソロダンス、そして、タップダンスで銃撃を表現するという奇抜な着想のダンスもみどころ。

 フレッド・アステアとジンジャー・ロジャーズが二人で踊る “Cheek to Cheek” は、二人の「ロマンティック」なダンスの頂点のひとつ。

 最後にジンジャー・ロジャーズが歌い、ヴェネツィアの運河を背景に大勢の男女が踊る “The Piccolino” は、華やかな群舞で皆が盛り上がる。

極楽でのトラブル

 映画「トップ・ハット」は、エルンスト・ルビッチ監督の「極楽特急」(原題は “Trouble in Paradise” )に通ずるところがある。

 「極楽特急」はそのタイトルの通り、極楽でのトラブル( “Trouble in Paradise” )を描いているが、「トップ・ハット」も極楽でのトラブルを描いているということである。

 映画の中では、経済的な制約のない豪華な生活が描かれている。―高級ホテルとか、リゾート地(ヴェネツィア)とかが描かれている。

 1929年に世界恐慌が起こっていたということに注意。

 小津安二郎はこの時代のアメリカ映画の主流は「ソフィスティケーション映画」であったと語っている。

 どちらの映画でも、エドワード・エヴェレット・ホートンが重要な役を演じている。

フレッド・アステアのイメージ

 映画「トップ・ハット」の、下界のことに縛られない極楽の世界を最も表現しているのがフレッド・アステアである。

 トップ・ハット、白の蝶ネクタイ、燕尾服という夜の正礼装もその極楽を表現するものである。

 気楽な、愛想のいい性格もその極楽を表現するものである。

  “No Strings” でフレッド・アステアはその縛られない自由を歌っている。

 その極楽で重要な問題は恋愛である。

 その恋愛がまたフレッド・アステア(とジンジャー・ロジャーズ)のダンスによって極楽のように表現される。

 床に灰を撒いてその上で踊るダンスとか、

 フレッド・アステアとジンジャー・ロジャーズが二人で踊る “Cheek to Cheek” とか。

 「コンチネンタル」との比較↓

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