1945年に公開された映画「アメリカ交響楽」(原題は “Rhapsody in Blue” )はジョージ・ガーシュウィンの伝記。
伝記の間にジョージ・ガーシュウィンの有名な楽曲のミュージカル場面、オーケストラ演奏が数多くはさまれている。
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映画「アメリカ交響楽」のつくり
映画「アメリカ交響楽」では、ジョージ・ガーシュウィン(1898~1937)が子供のころから話が始まって、様々な名曲を発表していくところが描かれている。
作曲してうまくいくとかいかないとか、女性との関係がうまくいくとかいかないとか、いろいろと起伏がある。
全体で140分近くある。
ガーシュウィンの有名な楽曲の、ミュージカル場面、オーケストラ演奏がそれだけ豊かに盛り込まれているのでもある。
しかもそれを本人がやっているところが貴重である。
スワニー
たとえば、ガーシュウィンの「スワニー」はアル・ジョルスンが歌って大ヒットした。そのアル・ジョルスンがこの映画では本人役で舞台で「スワニー」を歌ってみせているのである。
ブルー・マンデー
ガーシュウィンが1920年前後に楽曲を出していた「ジョージ・ホワイトのスキャンダルズ」のジョージ・ホワイトも本人役で出ている。ガーシュウィンがそこでやったジャズ・オペラ「ブルー・マンデー」もやっている。当時指揮をやっていたポール・ホワイトマンが指揮している。
ラプソディ・イン・ブルー
その後にエオリアン・ホールで「ラプソディ・イン・ブルー」のコンサートが行われたのは、ポール・ホワイトマンの考えによることであったが、映画の中でもポール・ホワイトマン本人がガーシュウィンにそのことを申し出る演技をしている。そしてエオリアン・ホールでの「ラプソディ・イン・ブルー」もホワイトマンの指揮で再現されている。
ポーギーとベス
「ポーギーとベス」の舞台も再現されて、アン・ブラウンが「サマータイム」を歌っている。
ヘ調のピアノ協奏曲
オスカー・レヴァントが「ヘ調のピアノ協奏曲」でピアノを弾いている。
オスカー・レヴァントはガーシュウィンの友人であったが、この映画で本人役で出ている。
ワーナーブラザーズ
「アメリカ交響楽」を製作したのはワーナーブラザーズである。
ワーナーブラザーズは1942年にジョージ・M・コーハンの伝記映画「ヤンキー・ドゥードゥル・ダンディ」で成功していた。
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1945年の「アメリカ交響楽」でも、「ヤンキー・ドゥードゥル・ダンディ」と同じくジョーン・レスリー(Joan Leslie)が主人公の相手の女性の役になっている。
「アメリカ交響楽」では、ジョーン・レスリーが歌ったり踊ったりしているところが多い。(「スワンダフル」(”s’ Wonderful”)もジョーン・レスリーを中心としたミュージカルになっている。
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