1942年に公開された映画「スイング・ホテル」(原題は “Holiday Inn” )は、ビング・クロスビーとフレッド・アステアが初めて共演した映画である。
歌手のスターとダンサーのスターが共演して、それぞれの持ち味が生かされて、大ヒットとなった。
アーヴィング・バーリンの名曲「ホワイト・クリスマス」が初めて歌われた映画でもある。
スイング・ホテル [DVD]
「スイング・ホテル」のあらすじ
映画のはじめのところを少し。
歌手のジム(ビング・クロスビー)は、ダンサーのテッド(フレッド・アステア)とともに舞台で歌ったり踊ったりしていたが、その仕事をやめて田舎に移り住むことにした。
ところが田舎の暮らしは思うようにいかず、休日だけ開く「ホリデー・イン」(原題)をやることにした。
その仕事をともにする女性をも得て、恋愛感情を持つに至った。
ところがそこに、新たな女性パートナーをもとめていたテッドが転がり込んできた。
ジムはこれまで愛する女性をテッドに奪われてきたので、今度も奪われるのではないかと戦々恐々とする。
こういう話がコミカルに描かれている。
ビング・クロスビーとフレッド・アステア
ビング・クロスビーは、踊ることのできない、いささか鈍重な男の役、フレッド・アステアはそれに対して踊ることのできる器用な男の役である。
ビング・クロスビーが主役のようである。
ビング・クロスビーは歌手の役で、アーヴィング・バーリンの様々な歌を歌って聞かせる。「ホワイトクリスマス」はそのひとつ。
フレッド・アステアはダンサーの役で、酔った踊りとか、爆竹をつかった踊りとか、色々と面白い踊りを見せている。
アーヴィング・バーリンの楽曲
この映画は、アーヴィング・バーリンの祝日の歌によって構成されている。
ビング・クロスビーが田舎で休日だけショーをやるという設定はそのために作られたものである。
それぞれの歌は、それぞれの季節の場面で歌われる。
「ホワイトクリスマス」はその祝日の歌のひとつとして出て来る。
「イースターパレード」も、春の背景でビング・クロスビーが歌っている。
この映画は季節を描くことに力を入れている。
大みそかで終わるのもいい感じ。
「ホワイトクリスマス」はこの後名曲として長く歌い継がれる歌となった。
Songs from Irving Berlin’s Holiday Inn
DVD、Blu-ray
日本語版DVD。
スイング・ホテル [DVD]
フレッド・アステアはこの映画がカラーでなかったことを残念がっていたが、現在英語版でカラーバージョンが出ている。
たしかにこういう映画はカラーで観るべきかもしれない。
Holiday Inn (Three Disc Collector’s Set)
英語版Blu-ray。
Holiday Inn – 75th Anniversary Edition [Blu-ray] [Import]
コメント