1934年に公開された映画「コンチネンタル」(原題は The Gay Divorcee )は、フレッド・アステアにとって3本目の映画である。
フレッド・アステアはこの映画で初めて主演になった。
この映画によってフレッド・アステアは映画スターとしての地位を確立した。

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映画「コンチネンタル」のタイトル
この映画の原題は “The Gay Divorcee” (陽気な離婚者)という。
フレッド・アステアは映画出演を始める前に “The Gay Divorce”(陽気な離婚)という舞台をニューヨークでやっていた。
フレッド・アステアのRKOでの映画第1作「空中レビュー時代」が成功して、プロデューサーのパンドロ・バーマンはその「陽気な離婚」を映画化することにした。
その時に、「陽気な離婚」というタイトルを「陽気な離婚者」にかえたのである。
日本語版の「コンチネンタル」というタイトルは、映画版で付け加えられた「コンチネンタル」( “The Continental” )という楽曲からきている。
ミュージカルコメディ
映画「コンチネンタル」はミュージカルコメディである。
ジンジャー・ロジャーズの演ずる若い女性は離婚しようとしている。フレッド・アステアの演ずる男性はそのことを知らずにその女性に惚れて追いかける。
その2人の間の誤解、その他の人の誤解がからまっていくところがコミカルに描かれている。
「陽気な離婚者」というタイトルはそういうことから来ている。
エリック・ブロア(おかしなウェイター)、エリック・ローズ(おかしなイタリア人)、アリス・ブレイディ(思い込みの強い中年女性)、そしてルビッチ作品にも出ていたエドワード・エヴェレット・ホートンがフレッド・アステアの友人の弁護士役として出ていて、コメディを盛り上げている。
Night and Day
「陽気な離婚」は、ニューヨークで開演した時に評判がよくなかったのであるが、その中でコール・ポーターの楽曲「 Night and Day 」のダンスの評判はよかった。
「 Night and Day 」のダンスは、フレッド・アステアがそれまで組んでいた姉アデルと離れてから作り出したものであった。
夜、正装で女性と2人で踊ってうっとりさせるような「ロマンティック」なダンスである。
そういうダンスが映画版にも持ち込まれた。
そのダンスによってフレッド・アステアは、女性をうっとりさせるダンサーとしての地位を確立した。
ジンジャー・ロジャーズも、この前の「空中レビュー時代」では軽いアメリカの若い女性であったが、「 Night and Day 」のダンスでは、上品になっている。

Night & Day: Cole Porter Songbook
コンチネンタル
この映画の日本語のタイトルのもとになっている「コンチネンタル」という楽曲は、多くの人が楽しく酔うような楽曲であり、踊りである。
「空中レビュー時代」の「カリオカ」と同じような路線の楽曲、踊りということができる。
多くの人が踊っている中で、フレッド・アステア、ジンジャー・ロジャーズの2人が踊って、また多くの人が踊る、というかたちも似ている。
作詞ハーブ・マジッドスン、作曲コン・コンラド。

The Continental (You Kiss While You’re Dancing) (English Edition)
ベティ・グレイブル
この映画には、第2次世界大戦のころに特に人気だったといわれるベティ・グレイブルが出ている。

Silver Screen Star Series Betty Grable [Explicit]
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