映画「グッド・オールド・サマータイム」(原題は “In the Good Old Summertime” )は1949年に公開された映画。
エルンスト・ルビッチ監督の映画「街角 桃色の店」(原題は “The Shop Around the Corner” 、1940年公開)と同じ舞台劇をもとにしている。
ジュディ・ガーランドのMGMで主演したミュージカル映画の一つである。
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映画「グッド・オールド・サマータイム」のあらすじ
1900年前後のゆったりしたシカゴの話。
アンドリュー・ラーキン(ヴァン・ジョンソン)は、楽器と楽譜の店で働いていた。
ある日、その店にヴェロニカ・フィッシャー(ジュディ・ガーランド)が仕事を求めてやってきた。
二人はともに働くことになったが、言い争いばかりしていた。
ところで二人はそれぞれ文通している相手がいた。
その相手は、実は店で言い争いしている相手であった。
「街角 桃色の店」との違い
映画「グッド・オールド・サマータイム」の話は大体において「街角 桃色の店」と同じ。
同じセリフを使っているところも少なくない。
しかしまた違うところも多い。
「街角 桃色の店」では、店員に対する店主の抑圧が強くて、そのことによって映画の多くの部分に緊迫感が生じていた。
「グッド・オールド・サマータイム」では、店員に対する店主の抑圧はそれほど強くない。そのことによって「街角 桃色の店」ほど厳しい感じではなくなっている。
ミュージカル映画
映画「グッド・オールド・サマータイム」は「街角 桃色の店」と違ってミュージカル映画である。
「グッド・オールド・サマータイム」
タイトルの「グッド・オールド・サマータイム」は、映画の中ではじめに演奏される楽曲「イン・ザ・グッド・オールド・サマータイム」(原題は “In the Good Old Summertime” )から来ている。
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映画は夏にはじまってクリスマスでクライマックスを迎える。
夏だけの話ではなく、むしろクリスマスの方が重要である。
楽器と楽譜の店
二人が働く店は、「街角 桃色の店」と違って楽器と楽譜の店になっている。
その設定によって、ジュディ・ガーランドが歌を歌う場面ができる。
楽器を買いに来た客、楽譜を買いに来た客に対して、ジュディ・ガーランドが歌って見せて、楽器、楽譜を買わせるのである。
ハープを弾きながら “Meet Me Tonight in Dreamland” を歌うところなど。
その他にも催しものとしてジュディ・ガーランドが “I Don’t Care” などを歌い踊るところがある。
ヴァイオリン
ストーリーの中で大きな問題は、「街角 桃色の店」と違って、ヴァイオリンをめぐって起こる。
バスター・キートン
映画「グッド・オールド・サマータイム」の見どころのひとつは、バスター・キートンである。
バスター・キートンは1920年代にサイレント映画のコメディーでチャップリンと並び称された人であるが、映画がトーキーになって人気がなくなったと言われている。
映画「グッド・オールド・サマータイム」には、そのバスター・キートンが比較的に重要な役で出ている。
この映画のバスター・キートンは1920年代の映画で演じていたキャラクターと同じようなキャラクターを演じているように見える。
映画の中で大きな事件を起こすところなど、まさに1920年代のバスター・キートンのようである。
1920年代のスター、バスター・キートンと、1940年代のスター、ジュディ・ガーランドが共演してからんでいるところは興味深い。
ライザ・ミネリ
映画「グッド・オールド・サマータイム」は、ジュディ・ガーランドの娘ライザ・ミネリが初めて出演した映画でもある。
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