フレッド・アステアの映画「踊らん哉」の原題は “Shall We Dance” 。
”Shall We Dance? ” ではない。
RKO制作で、フレッド・アステアがジンジャー・ロジャーズを相手役とした映画の一つ。
1937年4月に公開された。
ジョージ・ガーシュウィン作曲、アイラ・ガーシュウィン作詞の楽曲が豊富で、名曲が多い。
その楽曲に合わせたフレッド・アステア、ジンジャー・ロジャーズのダンスも創意に富んでいる。
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踊らん哉 Blu-ray
映画「踊らん哉」のストーリー
フレッド・アステアの演ずる人物が、ジンジャー・ロジャーズの演ずる人物に惚れ込んで近づこうとするが、
・誤解によってうまくいかない
・ダンスによって仲良くなる
という流れはそれまでの映画と同様。
今回は、フレッド・アステアは有名なバレエダンサーで、ジンジャー・ロジャーズは有名なタップダンサーになっている。
豪華
映画「踊らん哉」は、それまでのフレッド・アステア、ジンジャー・ロジャーズの映画(「トップ・ハット」など)と同様に、背景や衣装が豪華。
高級ホテルの広いスイートルーム、豪華客船などが舞台となる。
ジンジャー・ロジャーズの白と黒があざやかな衣装が印象に残る。―ジンジャー・ロジャーズの衣装を担当したのはアイリーン(Irene、Irene Lentz)。
楽曲、ダンス
映画「踊らん哉」には、ガーシュウィン兄弟の名曲が多い。
「ビギナーズ・ラック」”(I’ve Got) Beginner’s Luck”
船の上でフレッド・アステアがジンジャー・ロジャーズに出会えてうれしいという気持ちを歌う。
その前に、フレッド・アステアがレコードをかけてタップダンスをやるところ―レコードが・・・というところでも使われている。
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(I’ve Got) Beginner’s Luck
“Slap That Bass”
船の中で黒人たちがジャムセッションをしているところに、フレッド・アステアが入って、一人でタップダンスをやる。
船のエンジンの音とからませたタップダンス。
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Slap That Bass (Remastered 2020)
「みんな笑った」 “They All Laughed”
ホテルの屋上のディナーで、オーケストラを背にしてジンジャー・ロジャーズが歌う。
そしてフレッド・アステアと二人でタップダンス。
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They All Laughed
“Let’s Call the Whole Thing Off”
ニューヨークのセントラルパークで “either” を、フレッド・アステアは「アイザー」と発音し、ジンジャー・ロジャーズは「イーザー」と発音する、ということからフレッド・アステア、ジンジャー・ロジャーズが交互に歌う。
そして二人でローラースケートでタップダンス。
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Let’s Call the Whole Thing Off – The George Gershwin Songbook, Vol. 1 (Original Album)
「誰も奪えぬこの想い」 “They Can’t Take Away from Me”
マンハッタンへのフェリーで、夜の霧の中、フレッド・アステアがジンジャー・ロジャーズに想いを歌う。
抒情的な歌。
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They Can’t Take That Away From Me
“Shall We Dance”
映画のタイトルとなっている楽曲「シャル・ウィ・ダンス」( “Shall We Dance” )。
軽快な歌。
映画の終盤で、フレッド・アステアが歌って、ジンジャー・ロジャーズのお面をつけた多くのダンサーと踊る。
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Shall We Dance – (Remastered)
その他
その他にも、バレエの音楽、豪華客船でフレッド・アステアとジンジャー・ロジャーズが犬を連れて歩く時の音楽など、ガーシュウィン兄弟の楽曲は多い。
タップダンスとバレエ
映画「踊らん哉」には、タップダンスとバレエの融合という主題があった。
そのことについては↓
コミカル
映画「踊らん哉」は、フレッド・アステアとジンジャー・ロジャーズの競演した作品の中でもコミカルなところが多いのではないかと思われる。
終盤にジンジャー・ロジャーズのお面をつけた多くの女性が踊るようなことは、それまでなかったのではないか。
それまでのフレッド・アステアとジンジャー・ロジャーズの映画によく出ていたエドワード・エヴェレット・ホートン、エリック・ブロアもこの映画では特にコミカルな方面で活躍しているように見える。
映画「踊らん哉」
Blu-ray。
作品解説がついている。
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