映画「土曜は貴方に」 フレッド・アステアとヴェラ・エレンの共演

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フレッド・アステア
Photo by team voyas on Unsplash
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 「土曜は貴方に」(原題は “Three Little Words” )は1950年に公開されたミュージカル映画。

 「フーズ・ソーリー・ナウ」(”Who’s Sorry Now” )などの名曲で有名な作詞家バート・カルマ―と作曲家ハリー・ルビーのコンビの伝記。


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映画「土曜は貴方に」のあらすじ

 バート・カルマ―(フレッド・アステア)は、売れっ子の作詞家であり、ダンサーであって、ジェシー(ヴェラ・エレン)とともにダンスを踊って喝采を浴びていた。

 ところがある日、バートは脚を悪くして踊ることができなくなった。

 バートは踊りをやめてジェシーと離れて、作詞に専念することになった。そこに現れたのが作曲家ハリー・ルビーであった。

映画「土曜は貴方に」のみどころ

 作詞家、作曲家の伝記のミュージカル映画のみどころは、その作詞家、作曲家の作った名曲を歌う、演奏する、踊るところにある。


My Sunny Tennessee / So Long! Oo-Long (How Long You Gonna Be Gone?)

ダンス

 映画「土曜は貴方に」の第一のみどころは、フレッド・アステアとヴェラ・エレンのダンス。

 この映画でフレッド・アステアの相手役を務めるヴェラ・エレン(Vera-Ellen)は非常にダンスのうまい人で、見ごたえがある。

“Where Did You Get That Girl?”

 まず二人が同じ格好で踊る “Where Did You Get That Girl?” 。

 ヴェラ・エレンもフレッド・アステアと同じようにップハット、白の蝶ネクタイ、燕尾服の姿で出て来る。

 そして私に彼女がいたら…と歌う。

 息の合ったダンス。

家庭でのタップダンサー夫婦 “Mr. and Mrs. Hoofer at Home”

 夫婦生活をタップダンスで表現したもので、面白い。

 黄緑を使った色も鮮やか。

Warner Archive
Mr. and Mrs. Hoofer At Home | Three Little Words | Warner Archive

“Nevertheless”

 二人が再会して、ルビー(レッド・スケルトン)の伴奏で踊る。

“Thinking of You”

 船旅で夜、ハリー・ルビー(レッド・スケルトン)がピアノで演奏する”Thinking of You”に乗って、フレッド・アステアがヴェラ・エレンと踊るのはフレッド・アステアのお得意のロマンティックなダンス。

 広い空間を使って美しいダンスが繰り広げ

その他

 夜の舞台でフレッド・アステアが一人で踊るところも見どころ。

 ヴェラ・エレンが多くの男性とともに踊るところも見どころ。

楽曲

 ダンス以外でも、バート・カルマ―とハリー・ルビーの楽曲は生かされている。

「フーズ・ソリー・ナウ」( “Who’s Sorry Now” )

 「フーズ・ソリー・ナウ」( “Who’s Sorry Now” )は、バート・カルマ―とハリー・ルビーのコンビの名作。

 グロリア・デヘブン(Gloria DeHaven)が自身の母を演じて歌っている。

 この映画の後、1957年にコニー・フランシスが歌って大ヒットしたことでも有名。

 1958年のアルバムのリマスター版↓


Who’s Sorry Now

「あなたに愛されたいのに」( “I Wanna Be Loved by You” )

 ヘレン・ケインの「ブブッピドゥー」(”Boop-boop-a-doop”)で有名になった。

 「雨に唄えば」に出演する前のデビー・レイノルズが演じている。(歌はヘレン・ケイン本人)

「さよならウーロン」(”So Long Oolong”)

 日本の歌(Japanese song)ということで「さよならウーロン」(”So Long Oolong”)という楽曲が出て来る。

 長崎のミントイという日本娘がウーロンという男と別れるという、日本人は混乱させられる歌。

思うところ

 映画「土曜は貴方に」は、バート・カルマ―とハリー・ルビーの名曲が揃っていて、フレッド・アステアとヴェラ・エレンのダンスも見どころが多くて、よくできたミュージカル映画である。

 しかし構造に問題があるということもできる。

 フレッド・アステアが主役のミュージカル映画では、フレッド・アステアのダンスがクライマックスになる。

 ところが映画「土曜は貴方に」は作曲家と作詞家のコンビの話であって、そのコンビが作る楽曲がクライマックスになっている。

 フレッド・アステアの演ずる人物が、映画が始まって間もなく踊ることができない体になるということも、フレッド・アステアのミュージカル映画としては異様。(その後に踊ることができるようになるが)

 フレッド・アステアはそれまでフレッド・アステアのために作られた役を演ずることが多かったが、この映画ではバート・カルマ―というフレッド・アステアより少し年上の人物を演じている。

 映画「ワーズ・アンド・ミュージック」(1948年)でミッキー・ルーニーがロレンツ・ハートを演じたようなものであろうか。

 バート・カルマ―はこの映画の前、1947年に亡くなっている。

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