新型コロナウイルス第6波収束についての「専門家」手を洗う救急医Taka氏の予測について

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 手を洗う救急医Taka氏は2月初めに日本でのオミクロン株の感染がその後にどうなるか、予測していた。

 それから1カ月たって、振り返ってみた。

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第6波のピークアウト

 手を洗う救急医Taka氏が三浦瑠麗氏の出した予測に対して「ほぼ確実に外すと思います」と言ったことは、前にも取り上げた通り。

 三浦氏とは異なる予測をもっていたわけである。

 実際にはどうなったか?

 2月はじめにピークアウトしたようである。

オミクロン株の収束のしかた

 手を洗う救急医Taka氏は、オミクロン株の収束のしかたについても予測していた。

 その主張は、佐々木俊尚氏が引用している通りである。

 手を洗う救急医Taka氏は、オミクロン株の「世代時間が短い」ことに着目した。

 そして「デルタに比べて『世代時間が短い』ということが急速な感染拡大に大きく影響しています」という。

 具体的には、

木下「実効再生産数が2で、世代時間が5日の場合、10日間のうちに感染者は2×2で4倍にしかなりません。しかし、オミクロンのように世代時間が2日の場合、2日に一度2倍の割合で増えていくので32倍にもなるのです」

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 このように増えるときには「一気に増える」が、減る時には「一気に減る」という。

木下「感染対策をしたり、集団の中で免疫を持つ人が増えたりすると、実効再生産数が落ちてきて、実効再生産数が1を切った瞬間から収束に向かいます。オミクロンの場合、世代時間が短いので、実効再生産数が0.5になると10日間で32分の1まで感染者が減ります。倍々で増えていくし、倍々で減っていくということです」

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 記事のタイトルで「オミクロンからは「逃げきれる」」というのはそのことと関係があるようである。

 実際にはどうなったか?

 「一気に増え」たが、「一気に減」ってはいない。

 上に挙げた東京都もそうであるが、全国も同様。

情報提供:NHK

 1月はじめから2月はじめにかけて、「一気に増え」た。

 2月はじめから減り始めたが、3月になってもまだそれほど減っていない。

 ところで手を洗う救急医Taka氏は3月10日に次のようなツイートをリツイートしている。

 「1月はじめのころには多くの専門家が「ピークを迎えれば急降下」と考えていた第6波。なのになぜ緩やかにしか下がらないのか??」というのである。

 手を洗う救急医Taka氏がそういうことを語っていたのは2月9日の記事であったが、その「専門家」に含まれるのではないか。

 このツイートの主張は次の通り。

①感染者に占める子どもの割合が増えている。

(子どもがワクチン接種していないことを問題としている)

②世代期間が短いため、接触者調査や広い検査によって感染者を早期に見つけて隔離する対策の効果が薄れている。(一方で、世代期間が短いと、接触機会の減少や免疫獲得による感染制御の効果は大きく現れる)

(「接触者調査や広い検査によって感染者を早期に見つけて隔離する対策」ではなく「接触機会の減少や免疫獲得による感染制御」をすべきだということか)

③ー1ワクチンや既感染によって獲得した免疫の効果が、経時的に低下している。

(まず高齢者の免疫効果の低下を問題としている)

③ー2感染をひろげやすいと言われている若年~中年層は昨年の夏ごろに一斉にワクチンを接種して第5波の制御に大きく貢献したが、逆にそれから半年程度たったこれからは集団としての免疫の効果が急激に落ちていく可能性がある。

(若年~中年層のワクチン接種が「第5波の制御に大きく貢献した」として、その層の免疫効果の低下を問題としている)

④伝播力が高く、従来のオミクロン株(BA.1)とも免疫的に異なるBA.2が国内で広まり始めている。

 以上の分析は、高齢者、中年層、若年層、子どものワクチン接種を進めることにつながるようである。

「専門家」の問題

 ここで問題にするのは「専門家」ということである。

 上でとりあげた第6波の収束についての手を洗う救急医Taka氏の記事は「専門医」によるものと題されている。

 手を洗う救急医Taka氏は、新型コロナウイルスに関して「専門」ということを重視する人である。

 上のツイートをリツイートしたその少し前に、専門家でない者がいかに専門家からかけ離れているかについて語っている。

 その次の日にも、専門家でない者が専門家に対して反論することを問題としている。

 たしかに専門家でない者が「最低限の議論の土台となる前提知識もないのに」、専門家に食ってかかっても、意味がない。

 そこで手を洗う救急医Taka氏は、自身のことを当然のように専門家としている。

 上で取り上げた第6波の収束の予測の記事にもタイトルに「専門医」とある。

 しかしその予測は正しくなかった。

 古瀬氏は「1月はじめのころには多くの専門家が「ピークを迎えれば急降下」と考えていた」が、そうならなかったと語っている。

 「多くの専門家」が正しくなかったということである。

 2月はじめに手を洗う救急医Taka氏の予測をとりあげていた佐々木俊尚氏は、陰謀論にとらわれずに「専門家」を尊重することを説いている。

 佐々木氏は、ウクライナ問題でも、新型コロナウイルスに関することでも、陰謀論にとらわれずに「専門家」を尊重することを説いている。

陰謀論や誤解の数々は、専門家たちの「共有されている認識」とかけ離れている

東洋経済 ウクライナ侵攻「正しい情報」見抜くプロの読む力「陰謀論、間違った情報」にだまされない秘訣

 しかし第6波の予測に関しては、手を洗う救急医Taka氏を含めて「多くの専門家」が正しくなかったと言われている。

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