米中対立とまわりの国々―香港国家安全維持法の影響

広告
インド太平洋
広告

(※当サイトはアフィリエイト広告を利用しています)

 2020年、中華人民共和国米国との対立はますます緊迫したものになってきている。

 その対立を進める原因となったのが香港の国家安全維持法であった。

 香港の国家安全維持法をめぐって、それぞれの国がどのように動いてきたか、それぞれの国を代表する人々のツイートを並べて、再構成してみよう。

広告

全国人民代表大会―香港国家安全法

 新型コロナウイルスの影響で、5月22日に始まった全国人民代表大会で、中華人民共和国は、香港国家安全法を提出した。

英国

 英国のラーブ外相はそれに対して懸念を示した。

 英国はこの時に、オーストラリアカナダとともに懸念を示している。

 その懸念にもかかわらず、香港国家安全法は5月28日に採択された。

 ラーブ外相は、香港の国家安全法は英中共同声明と相いれないという。そして、米国オーストラリアカナダとともに懸念を示している。

EU

 英国の立場にEUも同調した。

 英国を含む「ファイブ・アイズ」と、EUとが、香港問題に関して同じ立場に立って中華人民共和国に反発しているというのである。

ファイブ・アイズ Five Eyes

 香港問題に関して、英国カナダ米国オーストラリアニュージーランドが団結している。

 「ファイブ・アイズFive Eyes」といわれる国々である。

 ラーブ外相は、この国々が英国の「最も親しい国closest friends and allies」であるという。

 オーストラリア外相。

 ニュージーランド副首相、外相。

 カナダ外相。

 ラープ外相は、フランスとの関係も強化している。

 そして、中華人民共和国に対しては、再考を求めている。

それぞれの国の動き

オーストラリアとインド

 6月4日、オーストラリア首相、インド首相の会談。

 オーストラリア首相。

 インド首相。

英国とオーストラリア

 6月17日、首脳会談。

 英国首相。

 ジョンソン首相は、オーストラリアとの密接な関係を強調している。

G7

 G7もまた、香港国家安全法について、中華人民共和国に反対する立場をとる。

サイバーアタックに対して

 サイバーアタックに対してオーストラリアとともに戦うという。

香港国家安全維持法に対して

 中華人民共和国は6月30日、香港国家安全維持法を可決、7月1日から施行されることにした。

反対

 台湾

 蔡英文総統は、香港の民主派を支持する立場を明らかにした。

 オーストラリアも香港の民主派を支持する。

 香港返還の一方の当事者であった英国中華人民共和国が約束を破ったことを非難した。

 そしてまたこの問題に関して、ファイブ・アイズの団結を強めている。

支持

 ロシア

 プーチン大統領は、中華人民共和国の国家安全維持法を支持する立場を明らかにしている。

 イランシリア

 いずれも中華人民共和国に近づいている国であって、米国を嫌い、米国に対抗するために結びついている。

ロシア、シリアとファイブ・アイズ

 ファイブ・アイズは、シリア、ロシアに対して批判的である。

 ラーブ英外相は、ロシアに支持されたシリア政権の戦争犯罪を非難している。

 そして英国米国カナダとともにロシアのサイバーアタックを非難している。

日本の立場

 7月9日に、日本の安倍首相とオーストラリアのモリソン首相との会談が行われた。

 モリソン首相は、2年にわたって日本との関係を進展させてきたこと、日本と価値観を共有していること、ポストコロナのことについて近い立場にあることを強調している。

 それに対して日本の安倍首相。

 安倍首相はここで立場を明らかにしているようである。

 日本は、オーストラリア米国インドと「自由で開かれたインド太平洋を目指す」という「共通の目標をもつ」というのが、安倍首相の立場である。

 モリソン首相と「認識を完全に共有しました」というのは強い言葉である。

 日本オーストラリアは、米国とともに、中華人民共和国を牽制する共同訓練を行った。

緊迫

ポンペオ国務長官、訪英。

 米国のポンペオ国務長官は英国を訪れた。

 英国首相と会談。

 英国首相。

 ポンペオ国務長官はこの時に、香港の民主派、香港衆志demosistoの党首であって、英国に亡命しているNathan Law羅冠聰と会談していた。

 Nathan Lawはこの訪問を非常に歓迎している。

 二人は香港について語り合った後に、新疆のこと、チベットのことについても語り合ったという。

ポンペオ国務長官、ニクソン大統領図書館でスピーチ

 ニクソンは、大統領として、米国中華人民共和国との国交を再開させた人である。
 そのニクソンの大統領図書館で、ポンぺオ国務長官は、中華人民共和国を非難した。

 ニクソンは、中華人民共和国が自由な国家になることを考えて、国交を再開しようとした。

 しかし中華人民共和国は、いまだに自由を抑圧する国家だとポンペオ国務長官はいう。

 中華人民共和国は、旧ソ連と同じように、信用できない国だという。自由を容認しない体制になっているという。

 自由世界は今、中華人民共和国を変えなくてはならない、とよびかけている。

 以上の演説は、米国務省のYOUTUBE動画にすべておさめられている。

U.S. Department of State
Communist China and the Free World’s Future: Secretary Pompeo at the Nixon Presidential Library 2020/07/24

 ポンペオ国務長官のスピーチで言及された香港の民主派Jimmy Laiのツイート。

 ポンペオ国務長官の言葉は、香港の民主派の考えと一致しているのである。

 同じ時に、米国は、ヒューストンの中華人民共和国総領事館の閉鎖をもとめ、立ち入って捜査するに至っている。

 事態は緊迫している。

ペイン豪外相、訪米

 7月末にオーストラリアのペイン外相が米国を訪問した。

 ペイン外相も両国の間で共有されている自由と民主の価値が両国の関係の基盤となっていると語っている。

 米国務省の動画。

コメント

タイトルとURLをコピーしました