1961年に公開された映画「ウェスト・サイド物語」(原題は “West Side Story” )はその年に大ヒットして、アカデミー賞10部門受賞した。
アメリカのミュージカル映画の代表的な作品である。
日本でも多くの人が影響を受けている。
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「ウェスト・サイド物語」のあらすじ
ニューヨークのウェスト・サイドでは、プエルトリコ系移民の若者のシャーク団と、ポーランドなどからの移民の若者のジェット団とが対立していた。
その両者を集めたパーティーで、ジェット団の元リーダーのトニーと、シャーク団のリーダーの妹マリアは、出会ってすぐに互いに愛し合う仲になってしまった。
ところがジェット団とシャーク団は喧嘩をすることが決まった・・・
「ウェスト・サイド物語」の見どころ
厳しい状況の中での恋愛
「ウェスト・サイド物語」は、シェークスピアの「ロミオとジュリエット」をその当時のアメリカの話にしたものである。
「ロミオとジュリエット」と同じように、憎悪の連鎖の中で運命的に生じた恋愛が、その憎悪の連載に巻き込まれるという話になっている。
緊迫感
緊迫感のある話が続く。
恋愛という緊迫感を緩和することも描かれるが、そういう恋愛がまた緊迫感のある状況に巻き込まれ、また緊迫感のある状況を作り出してしまう。
この映画はそういう緊迫感の演出がすぐれている。
若者文化
映画「ウェスト・サイド物語」では、若者の間で相手を「チキン」とよんであざ笑って、そのことによって事態が悪い方向に進んでいる。
「理由なき反抗」の流れにあるようである。
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暗さ
「ウェスト・サイド物語」は、暗いところが多い。
恋愛は明るいことであるが、この映画では暗いことに取り巻かれ、巻き込まれている。
憎悪の連鎖は、シェークスピアの「ロミオとジュリエット」にもあるが、当時のアメリカの移民の間の対立、警察との対立など、シェークスピアにはないことが付け加えられている。
それまでのアメリカのミュージカルは、現実離れした夢のような世界を描くものが多かった。そういうものと対立するものとなっている。
楽曲、ダンス
「ウェスト・サイド物語」には心に残る楽曲、ダンスが多い。
「ウェスト・サイド物語」の作り手
映画「ウェスト・サイド物語」は、ブロードウェイで1957年に開幕した舞台「ウェスト・サイド物語」(原題は “West Side Story” )をもとにしている。
作曲はレナード・バーンスタイン。
作詞はスティーヴン・ソンドハイム。
演出・振り付けはジェローム・ロビンス。
ジェローム・ロビンスは映画版でもロバート・ワイズとともに監督を担当している。
作詞を担当したスティーブン・ソンドハイムは当時27歳の若手であった。2021年に亡くなった。(レナード・バーンスタインは1990年。ジェローム・ロビンスは1998年。ロバート・ワイズは2005年)
映画「ウェスト・サイド物語」でアニタ役を演じたリタ・モレノは、プエルトリコ出身の女優。「雨に唄えば」にも出ていた。
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