1954年に公開された映画「麗しのサブリナ SABRINA 」は、「ローマの休日」でスターになったオードリー・ヘプバーンがその次に出演した映画である。
そして「麗しのサブリナ」もオードリー・ヘプバーンの代表作になった。

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「麗しのサブリナ」とシンデレラ

変身
「麗しのサブリナ」 の見どころは変身である。
豪邸の運転手の娘サブリナは、その豪邸の次男に惚れていたが、見向きもされなかった。
ところがサブリナはパリに行って洗練された女性になって帰ってくる。
変身したサブリナに対して、豪邸の人々はどう反応するか?
次男はどう反応するか?
オードリー・ヘプバーンは、変身して輝くことができるので、こういう話に合っている。
オードリー・ヘプバーンはもともと変身する前から夢の世界の人のようであるので、こういうおとぎ話のような映画に合っている。

Audrey: The 50s
「麗しのサブリナ」のファッション
サブリナの変身では、衣装が重要な役割を果たしている。
パリに行く前のサブリナは、地味な服装であった。(「ローマの休日」の衣装も担当したイーディス・ヘッド Edith Head による)
パリに行った後のサブリナは、ジバンシイ Hubert de Givenchy による洗練された衣装を身に着けている。
「麗しのサブリナ」でジバンシイの衣装を着たオードリー・ヘプバーンは、特に輝いている。
ドレスも、サブリナ・パンツも、オードリーの個性、若々しさと相まって、特別な輝きを放っている。
「麗しのサブリナ」の時のオードリーの写真を集めた本も出ている。
サブリナの衣装を着て撮影の現場にいるオードリーの写真、自分の部屋で自由にしているオードリーの写真。
オードリーの言葉、オードリーを知る人の言葉も入っている。

Charmed by Audrey: Life on the Set of Sabrina
日本語版。

オードリーに魅せられて~サブリナの日々~
「麗しのサブリナ」の豪華さ
「麗しのサブリナ」は豪華な感じがする映画である。
舞台になっている豪邸には、パラマウントの最高幹部バーニー・バラバンのロングアイランドの邸宅が使われている。
監督のビリー・ワイルダー Billy Wilder は、1950年代のアメリカ映画を代表する監督の一人であるが、恋愛喜劇の監督として有名であったエルンスト・ルビッチに学んだ人でもあった。
「麗しのサブリナ」も、その流れにある夢のような恋愛喜劇とになっている。
「麗しのサブリナ」が夢のような映画になっていることは、オードリー・ヘプバーンによるところが大きい。
しかしその他の共演者によるところも少なくない。
ハンフリー・ボガートも、ウィリアム・ホールデンも、アカデミー主演男優賞を受賞した俳優である。特にウィリアム・ホールデンはビリー・ワイルダーの喜劇と合う俳優であったと思われる。
サブリナの父を演じたジョン・ウィリアムズをはじめとして、脇役にもいい俳優が起用されている。
今はBlu-rayで観ることができる。

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