アメリカの抗議運動 新型コロナウイルスとの関係

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アメリカ
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 2020年5月25日のフロイド氏の死をきっかけとして、アメリカの各地で抗議運動が起こった。抗議運動はアメリカにとどまらず、世界中にひろがった。日本でも起こったという。

 この運動が動画として伝えられるのを見ていて、新型コロナウイルスとの関係がどうなっているのか、気になった。

 2020年6月26日、米国で一日の感染者の増加が最多になったというロイターの報道を聞いて、そのことを思い出した。

 詳しいグラフがある。

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抗議運動の動画

 抗議運動は世界中で行われているようである。

Global News
George Floyd death: Protesters rally in Berlin, London in solidarity with U.S. 2020/06/01
VICE News
George Floyd Protests Around the World Are Calling for Racial Justice 2020/06/11

 ロンドン。

The Telegraph
Protesters in London hold anti-racist rally outside US Embassy | George Floyd protests 2020/06/08

 パリ。

VOA News
Spurred by George Floyd, Thousands Protest Police Brutality in Paris 2020/06/04

 以上は一部にすぎない。
 それでも大変な数の人が参加していたことがわかる。

「3密」とデモ

 日本の政府は新型コロナウイルスの感染に対する対策として、「3つの密」を避けることを説いた。

出典:首相官邸HPより

 この「3密」ということを基準として、上に挙げた抗議運動について考えてみよう。

 「密閉空間」かどうか―抗議運動は屋外で行われている。「換気の悪い」「密閉空間」ではない。

 「密集場所」かどうか―抗議運動には多数の人が集まっている。「多数が集まる」「密集場所」ができている。
 Global Newsの動画には、2メートルの距離をとることを示している抗議者が映っている。
 しかし上の動画を見ても、距離は必ずしも保たれていないように見える。

 「密接場面」かどうか―上の動画をみても、多くの人が、大きな声を出し合っている。そのことを特徴としていると言ってもいいようである。
 「間近で会話や発声をする」「密接場所」になっているのではないか?
 マスクを外して大きな声を出している人も少なからず見られる。

 「3密」のうち、二つの条件があてはまるとすると、感染の危険があるのではないか?

 特に「多数が集まる」ということでは、非常に「多数」の人が集まっている。

 上のような活動が感染と関係ないとすると、「3密」ということは感染を防ぐための基準として成り立たないことになるのではないか?

感染者数の増加

 はじめに触れたように、2020年6月27日現在、アメリカの感染者数は増加している。他の国でも増加する傾向がみられるようである。

 その増加傾向は、抗議運動と関係ないのであろうか?

 関係あるのではないかという人もいる。

 この人もデモが影響している可能性があると言っている。

 このグラフによると、ニューヨーク州などは関係ないようにも見える。

 フランスでは感染が再拡大しているようである。

感染と政治

 これまで、トランプ大統領は、マスクを着用しないことをはじめとして、新型コロナウイルスの危険と向き合っていないと批判されてきた。
 民主党も、CNNなどのメディアも、そういうことでトランプ大統領を批判してきた。
 私も、大丈夫か? と思った。

 しかし5月末から、アメリカ各地で、そして世界各地で行われた抗議運動をみると、感染の危険に関して、トランプ大統領に勝るとも劣らないのではないかと思われる。

 民主党やCNNは、抗議運動をもちあげている。
 しかし感染の危険に関しては、トランプ大統領に対してと同じように、抗議運動に対しても批判しなくてはならないのではないか?

 6月下旬に、トランプ大統領は、数千人の集会を開いた。
 それに対して民主党やCNNはまた感染の危険があると批判した。

CNN
Will Trump take responsibility if rallygoers get sick? Hear McEnany’s answer 2020/06/18

 CNNではこのように、トランプ大統領が新型コロナウイルスの危険を軽んじて集会を開くことを批判している。

 ホワイトハウスの動画。

The White House
06/17/20: Press Secretary Kayleigh McEnany Holds a Briefing

 McEnany報道官は、NEW YORK POSTをとりあげて、抗議運動はいいと言われるのに、トランプ大統領の集会はよくないと言われることはおかしいと言っている。
 たしかにその通りである。

 しかも抗議運動は、トランプ政権に反対するという面を持っていた。民主党も、CNNも、そういうものとして、抗議運動をもちあげていた。
 トランプ政権に反対する政治運動という面をもった抗議運動は、新型コロナウイルスの危険があるにもかかわらず、問題とされなかったのに、トランプ政権の政治運動は、新型コロナウイルスの危険があるとして問題とされることは、政治的に不公平ではないか。

 それまでの抗議運動がなくて、トランプ大統領が集会を開いたとすると、批判されてもしかたがない。しかしそれまで大規模な抗議運動が各地で行われてきたのに、トランプ大統領の集会だけが批判されることは、筋が通らない。

 ホワイトハウスの動画と、CNNの動画とを比べてみるとよくわかるが、CNNの動画では、McEnany報道官がNEW YORK POSTをとりあげて、抗議運動はいいと言われるのに、トランプ大統領の集会はよくないと言われることはおかしいと言ったところが、切り取られている。
 CNNの動画では、その問題はないことにされている。そしてトランプ大統領の集会だけが批判されている。
 CNNは自分の都合のいいように、事実を歪曲しているのである。

Fox News
WATCH: McEnany spars with CNN’s Jim Acosta in heated WH press briefing 2020/06/20

 これは違う日のFOXニュースの動画。
 CNNのJim Acostaは、トランプ大統領とその周囲の者がマスクを着けないことを問題としている。McEnany報道官は、CNNが、抗議者のハグをもちあげながら、トランプ大統領の集会を非難していることはおかしいと言っている。

 この動画でも、CNNが、トランプ大統領の集会に対してと抗議運動に対してとで違う基準を適用していることはおかしいということに対して、CNNのJim Acostaは、答えていない。McEnany報道官の問題提起に対して、何やらものを言い続けているが、何を言いたいのか、わからない。

 日本では、NHKのように国民から受信料を徴収しているテレビ局でも、CNNの論調をそのまま受け取って流しているようであるが、CNNの論調は上で見たように、偏っている。
 アメリカでは、FOXが人気がある。上の動画もすでに200万回以上再生され、5万以上の高評価を得ている。

デモのやりかた

 上に挙げたような抗議運動に対して、私は、その主張についてどう考えるかということと別に、新型コロナウイルスの感染の危険が気になってしまう。

 感染の危険に配慮した新しい形の運動はできなかったのであろうか?

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