月: 2020年7月

  • ベルサイユのばら イタリアでトレンド入り

    ベルサイユのばら イタリアでトレンド入り

     7月14日にイタリアでは「ベルサイユのばら」がトレンド入りする。(Lady Oscarというタイトルになっている)

     7月14日は、1789年にバスティーユ監獄の襲撃が行われた日。「ベルサイユのばら」の話の中で主人公オスカルが亡くなった日である。

    イタリアのトレンド

     2021年の7月14日にも、「ベルサイユのばら Lady Oscar 」はイタリアでトレンド入りした。

     2020年もそうであった。

     イタリア語で最も頻繁に使われた言葉をしらべた次のようなツイートがある。

     2020年にも同じような時間帯に次のようなツイートがあった。

     下のツイートでは、「ベルサイユのばらLady Oscar 」が7月14日にトレンド入りすることは、人生で残ったわずかな確実なことの一つだ、と言われている。

     イタリアのツイッターで「ベルサイユのばら」がトレンド入りしたことについて書いている記事↓

    https://www.ilgiornaleditalia.it/video/la-morte-di-lady-oscar-diventa-trending-topic-su-twitter-33041

     この記事では「ベルサイユのばら」について、「すべての時代において最も愛されるアニメ」( un cartone cult fra i più amati di tutti i tempi )だといっている。

     そして7月14日にオスカルが死んだ話について「最も心の琴線に触れる」( uno dei più toccanti )と言っている。

     この記事でもツイッターのトレンドのことが言われている。

     この記事でも、前の記事と同じく、オスカルが死んだ後のナレーション“Oscar François de Jarjayes moriva. Un’ora dopo la sua morte, il ponte si abbassava. La Bastiglia si arrendeva”.に重要な意義があると言われている。

     日本語版では第40話でオスカルが亡くなった後、オスカルの止め絵が続いて、最後の止め絵に「1780年7月14日オスカル・フランソワ絶命!……そしてその1時間後……バスティーユ牢獄は、降服の白旗を出す……。」と字幕が出るところ。

     7月14日には次のようなツイートも見られる。

     「世界中では、今日はバスティーユ監獄襲撃の日だけれども、私にとってはオスカルの亡くなった日だ」というのである。

     7月14日は、世界中ではバスティーユ監獄襲撃の日であるが、イタリアでは「ベルサイユのばら Lady Oscar 」の日だ、というのである。

     イタリアではそれだけ「ベルサイユのばら」が自分たちのものとして考えられているようである。

     その他にも、7月14日にフランス人はバスティーユの日を祝っているが、イタリア人にとってはオスカルの亡くなった日だ、と言うのもあった。

    人気の理由

     何故にイタリアではこのように「ベルサイユのばら」が愛されているのか?

     「ベルサイユのばら」は様々な国で愛されている。作品にそれだけの力があるのであろう。そのことはイタリアに限ることではない。

     イタリアでは、作品そのものの力に加えて、声優が評価されているようである。

     イタリア語版は大体において丁寧な印象がある。フランス語版と比べても日本語版を尊重しているように見える。

     声優のキャスティングにおいても、演技においても、丁寧な印象がある。

     たとえばオスカルの父親ジャルジェ将軍の声は、日本語版の内海賢二氏を意識したのか、イタリア語版でも似たような声になっている。

     特にオスカル役の Cinzia de Carolis の演技は称賛されているようである。役に入り込んだ演技で、アンドレが死んだところなど何を言っているのかよくわからないが感動させる。

     日本語版と違う趣のところもあるが、イタリアで称賛されていることも理解できる。

     Amazonで現在手に入るもの。

     第2巻↓


    Lady Oscar Volume 02

     第3巻↓


    Lady Oscar Volume 03

     第2巻(第5話~第8話)↓


    Lady Oscar Volume 02 Episodi 05-08 [Import italien]

     第9巻(第33~39話)↓


    Lady Oscar #09 (Eps 33-36) [Import italien]

     漫画↓


    Le rose di Versailles. Lady Oscar collection
  • 橋下徹氏「二階氏のような政治家を増やせ」

    橋下徹氏「二階氏のような政治家を増やせ」

     2020年7月26日、フジテレビの「日曜報道THE PRIME」での橋下徹氏の発言が話題になった。

    https://sn-jp.com/archives/4636

     橋下徹氏はその番組で、米中の対立が緊迫化している現状にたいする意見を求められて、二階氏のような政治家を増やすべきだと主張した。

     二階俊博自民党幹事長は、現在の安倍政権を、親中の方向に傾かせていると言われている。

     橋下徹氏が、二階氏のような政治家を増やすべきだと言うのはどういうことか?

    実際の発言

     政治的な問題に関する発言が話題になるときには、受け取る側の政治的関心によって歪曲されることもある。
     なるべく歪曲しないように、正確に伝えよう。

     番組は、メインキャスター二人が米中の現状を紹介して、スタジオにいる橋下徹氏、宮家邦彦氏、オンラインで参加している櫻井よしこ氏に意見を聞くというかたちになっていた。

     番組では、トランプ政権が中華人民共和国に対してますます強硬な言動をしていること、それに対して中華人民共和国も強硬に反発していることを紹介すると同時に、日本の経済が中華人民共和国に大きく依存していることをもとりあげて、その関係をどうするかを問題としている。

    櫻井よしこ氏の主張

     日本にとって、民主主義とか人道とかいう大きな価値観の面で存在感を示すべきチャンスであって、そういう大きな戦略の面から考えるべきだ。

     そういう戦略のためには、経済をある程度犠牲にしなくてはならない。

     米国も、英仏も今、経済を犠牲にしても、それより価値観を重視する方向をとっている。

    橋下徹氏の主張

     現在、日本の国会議員に、米国の勢いに乗じて、中国の体制を変えようという人がいるが、トランプ政権が続くかわらかないのであるから、二階幹事長のように、中国との関係を、「パイプをあのように太くする政治家」を増やさなくてはいけない。

     これに対して櫻井氏は、現実には経済的につながっているところがあって、全部断ち切ることはできないが、戦略は変えなくてはいけないと反論した。

    宮家邦彦氏の主張

     宮家氏は、櫻井氏のいうように、戦略的なレベルで考えた上で判断していかなくてはいけないという。

     宮家氏も、日本に帰ってくることのできないところがあることを認める。しかし戦略的な価値については、戦略的に考えて、日本に帰るようにしなくてはいけないという。

    考察

     橋下氏も、日本は自由民主という価値観を基軸として、そのためにはたらくべきだという。その上で、中華人民共和国とのパイプをもった方がいいという。

     そこだけを聞くと、櫻井氏、宮家氏と同じことを言っているように聞こえなくもない。

     しかし橋下氏の考えは、櫻井氏、宮家氏と違うようである。

     櫻井氏、宮家氏は、戦略と戦術とを区別している。日本は戦略において、方向転換しなくてはならない。その上で、現実的につながらなくてはならないところについては、戦術として考える。これが櫻井氏、宮家氏の考えである。

     それに対して、橋下氏のように、二階氏のような政治家を増やせということは、戦術にとどまることではなく、戦略に関わることになる。

     今の日本は、二階氏によって、中華人民共和国寄りになっていると言われている。

     今の日本において、橋下氏のように、二階氏のような政治家を増やせということは、櫻井氏、宮家氏のように、日本はこれまでのような中華人民共和国との関係から方向転換しなくてはならない、という戦略に反対することではないか。現在、二階氏によって中華人民共和国に傾いていると言われる日本の戦略を変えないということではないか。それどころか、橋下氏は、二階氏のような政治家を増やせというのであるから、今以上に日本を中華人民共和国寄りにしろということではないか。

    二階俊博氏

     7月7日に、自民党の外交部会、外交調査会が、香港国家安全維持法の施行を受けて、習近平中華人民共和国国家主席の国賓としての来日の中止を要請する決議文をまとめた。

     しかし二階氏によって、自民党の決議ではなく、自民党の外交部会、外交調査会の決議というかたちにおさえられた。

     このことによって二階氏が現在の国際関係に対してどのようなはたらきをしているか、多くの人にわかりやすくなった。

     次のテレ東の動画には、二階氏の反応がそのまま映っていて、興味深い。

    テレ東NEWS
    自民党「習近平主席の国賓来日中止要請」決議の本文読み上げ+政権幹部の反応をじっくり見せます(2020年7月10日)

     二階氏は、自民党として香港国家安全維持法に抗議して、習近平国家主席の国賓としての来日に反対することに、反対しているのである。

     ついでに、石破氏、公明党の山口氏も二階氏と同じ立場をとっていることをおぼえておこう。

     ちなみに、宮家邦彦氏は、前に、番組で、習近平国家主席を国賓としてよぶことはすでにきまっているのであるから、日本は、よんだ上で、言うべきことを言うべきだと言っていた。
     その考えは変わったのであろうか?

     橋下氏は、今、米国とともに中華人民共和国に対抗すべきだという意見をもった国会議員が多くて、二階氏のようなことを言うことが憚られるようになっているという。

     それを聞いて、橋下氏が語ることと、私が見ていることと、違うと思った。

     香港国家安全維持法に対する動きを見ても、米国とともに自由民主の価値観の側に立って中華人民共和国に対抗すべきだという意見をもった国会議員の主張は、二階氏などによって抑えられている。

     橋下氏によると、今、日本は行き過ぎているゆえに、それに対してバランスをとらなくてはならないようであるが、今、日本は行き過ぎておらず、二階氏のような人によって抑えられている。

     今の日本は、米国に比べても、英国、オーストラリアに比べても、インド、フランスに比べても、中華人民共和国に対抗する動きは弱い。

     その上に、橋下氏のいうように、二階氏のような人が増えると、日本は逆方向に行き過ぎることになるのではないか?

     橋下氏は、トランプ大統領が再選されなかった場合のことを問題とする。たしかにトランプ大統領が再選されなった場合、米国の政策は変わるかもしれない。
     しかし大統領選は11月であって、7月現在、まだどうなるかわからない。そういう状況で日本は、トランプ大統領が再選されなかった場合のことを考えて、トランプ政権と反対の行動をとることが正しいことなのか?
     現在、米国は次々と中華人民共和国に対して厳しい法案を作っているが、それは議会が作っているのであって、米国議会は、与野党ともに中華人民共和国に対して強硬である。

    「維新」と中華人民共和国との関係

     今度の橋下徹氏の発言を聞く限り、橋下徹氏は中華人民共和国に偏っているように見える。

     今、「維新」と中華人民共和国との関係が問題とされている。

     新型コロナウイルスの感染が拡大してから、他の野党の支持率が伸び悩む中で、「維新」の支持率は伸びた。

     吉村大阪府知事は人気者になっているようである。

     「維新」は、思想的には保守寄りということで、保守派にも支持されているようである。

     しかし「維新」に対して中華人民共和国寄りではないか、と疑う人はいた。

    ソフトバンク

     たとえば吉村大阪府知事がソフトバンクの孫正義氏とツイッターでやりとりをしたときなど話題になった。

     孫正義氏は、中華人民共和国と関係の深い人である。

     米国は、中華人民共和国と関係の深い企業を排斥する方針をとってきている。その中でソフトバンクに対しても高く評価していない。

     米国務省は5Gのクリーンな会社CLEAN COMPANIESを選んで発表しているが、日本からは、NTTとKDDIだけが選ばれていて、ソフトバンクは選ばれていない。

    https://www.state.gov/5g-clean-networks/

    Tik Tok

     大阪府はまた、ByteDance株式会社と連携すると発表した。ByteDance株式会社は「TikTokを活用した若年層を含む幅広い世代に向けた府政情報や大阪の魅力発信支援」をするという。

    https://osakameikan.news/news/osakasm20200721/

     米国では、Tik Tokを利用すると、個人情報が中華人民和共和国に渡る恐れがあるとして、利用を禁止する法案が作られている。

     ロイターによると、7月22日、米議会上院の国土安全保障・政府活動委員会は、中国系の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」を連邦政府職員が政府支給の端末で利用することを禁止する法案を全会一致で可決した。

     下院も、連邦政府職員によるTikTok利用禁止が盛り込まれた防衛政策法案を賛成多数で可決している。

     上院でも可決されれば、法案は成立するという。

    https://jp.reuters.com/article/usa-tiktok-vote-idJPKCN24N2S5

    (追記)8月1日にトランプ大統領はTik Tokの米国での利用を禁止する意向を明らかにした。

    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200801/k10012545141000.html

     2020年7月、米国でTik Tokの利用を禁止する法案が作られている、その時に、大阪府は、Tik Tokを利用することを自ら発表している。

     大阪府は、米国などと反対の道をとるようである。

     大阪府が米国などの動きを知らなかったとすると、愚かだと言わなくてはならない。

     大阪府が米国などの動きを知っていたとすると、わざわざそれと反対の道をとっていることになる。

     「維新」はこのように米国と反対に中華人民共和国に近づく道をとっている。

     橋下氏が二階氏のような政治家を増やすべきだという言葉は、大阪府と同じく、米国に反対して中華人民共和国と親しくするという考えを示しているのではないか?

    追記(7月28日)

     橋下徹氏の上の発言に対して、百田尚樹氏が批判した。そのことは私にとってどうでもいいことであったので、放っていた。

     ところが7月28日に、橋下徹氏が百田尚樹氏にかみついたというので、とりあげざるをえなくなった。

     百田尚樹氏のことは、今どうでもいい。問題は橋下徹氏だ。

     橋下氏は、「政治なんて表と裏、あの手この手でずる賢くやるもの」という。これは番組でも言っていたことである。
     私もそうだとおもう。

     問題は橋下氏がそのことの具体例として二階氏の名を出したことである。それでは「威勢よく吠えるだけの連中」に対してバランスをとることにはならない。「威勢よく吠えるだけの連中」を抑え込むことになる。

     そもそも今、中華人民共和国に対して批判的な立場をとることを、「威勢よく吠えるだけ」と言うことができるだろうか。

     今はむしろ米国に近い立場をとってみせることが「ずる賢くやる」ことでもあるのではないか?

     橋下氏の言い方にも問題がある。

     橋下氏も、二階氏と同じように、自分の立場を日本国民に納得させるつもりがないように見える。

     二階氏の上の動画での発言を聞いて納得できる人はいないであろう。

     橋下氏の発言でも、政治は「ずる賢くやる」ものだという一般論と、二階氏のような人を増やせという個別の論議との関係が説明されていないことに問題があるのに、橋下氏はそのことをちっとも説明してくれない。「俺の真意がわからん者は一から近現代史を勉強しなおせ」などと突き放している。

     たしかに対米戦争の時に日本は「自分たちの力を弁えず威勢よく吠えるだけの連中」によって誤ったかもしれない。
     しかしそのことを反省しなくてはならないというならば、日本の力、米国側の力、中華人民共和国側の力を明らかにした上で、二階氏のような人を増やすことが正しいということを納得させなくてはならない。

    足立康史議員の発言

     「維新」はみな橋下徹氏のように、日本は二階俊博氏のような人を増やすべきだと考えているのであろうか?

     私は足立康史議員のような人が何と言うか、気になっていた。

     7月30日に、足立氏の発言が出た。

     足立議員は常々、「維新」以外の野党を厳しく批判し、与党に対しても厳しく批判している。
     そういう人が橋下徹氏の発言に対して何を言うかと思っていると、無条件の擁護であった。

     橋下徹氏の「真意」には価値がある、しかし理解されていないというならば、何故に足立氏はそのことを理解されるように説明しないのか?

     そもそも橋下氏の発言の問題は「真意」がわからないということにある。

     橋下氏の「真意」が、櫻井氏、宮家氏と同じように、戦略としては、米英の側に立ち、ただ戦術として、中華人民共和国とのつながりを考えるというものであるとすると、橋下氏は多くの人に誤解されているということになる。
     しかしその誤解の原因は、橋下氏がわざわざ二階氏の名を出したことにある。橋下氏の説明が拙劣だったことにある。

     しかし橋下氏が、米英側とタッグを組むことを基軸とするといいながら、櫻井氏、宮家氏の言う戦略的な方向転換に同意すると言わず、二階氏のような政治家が増えることを望むと言っているところを聞くと、橋下氏の「真意」は、現状維持、あるいは中華人民共和国との関係を進める方向にあるように聞こえる。

     足立氏の立場は、橋下氏の立場と違うのではないか、と思うのである。

     今の足立氏の立場は次のツイートにあるとみていいだろう。

     この足立氏の言葉、門田氏の言葉は、橋下氏の言葉と一致しているのか?

     二階氏の考えが足立氏、門田氏の考えと一致しているとは思えない。橋下氏が二階氏のような人を増やすべきだということは、足立氏、門田氏の考えと一致しないことではないか?

     橋下氏の考えでは、足立氏、門田氏の考えは「自分たちの力を弁えず威勢よく吠えるだけ」ということになるのではないか?

     「日本の内弁慶が治るのに5年10年かかる」というのも、私には理解できない。

     今の日本に、5年10年かけて治さなくてはならないような「内弁慶」があるのか?

     そもそも「内弁慶」というのはどこの国にもあることではないか? 問題はバランスである。

     韓国、北朝鮮、中華人民共和国などは、「内弁慶」が前面に出ているように見える。

     それに比べると、日本の右派言論人に「内弁慶」のところがあるとしても、はるかに抑えられている。
     5年10年かけてどう治すというのか?

    橋下徹氏

     追記はここまで、と思っていると、橋下氏がまだ続けていた。

     いまだに百田氏にこだわっている。「百田のオッサン」などとよんでいる。

     橋下氏は誰に向かって物を言っているのか? 百田氏の言葉を気にする人だけに向かって物を言っているのか? すべての政治家、すべての国民に向かって物を言うつもりはないのか?

     あいかわらず、橋下氏は説明すべきことを説明していない。

     表で殴り合っても、裏ではつながっていなくてはならない、それが「政治の基本」だという。そこまではよい。

     問題は、橋下氏がそのために二階氏のような政治家が必要だと言っていることである。

     二階氏は現在多くの人に批判されている政治家である。橋下氏がわざわざ、そういう二階氏が必要だということを納得させるためには、それだけ二階氏が役に立つということを説明しなくてはならない。
     ところが橋下氏は二階氏がどう役に立つというのか、全く説明しない。
     それでは誰も納得するわけがない。

     橋下氏は、二階氏と同じように、中華人民共和国に傾いているようにも見える。そのことに対する明確な反証はない。

     橋下氏は、ただ言葉を弄しているようにも見える。何かうまいことを言って見せたかっただけのようにも見える。
     具体的なことを考えていたのではなく、ただ表で殴り合っても裏でつながっていなくてはならないという「政治の基本」を言いたかっただけであったかもしれない。
     そうだとすると、具体的なことを考えずに混乱を招いたことの責任があることになる。

     そもそもテレビのような表の場で、表の戦略をどうするかを聞かれているのに、表の戦略をあいまいにして、裏のことばかり言うのがおかしい。裏のことが必要だと思うならば、裏で動いていればいいのではないか?

     橋下氏自身、表のことと、裏のこととを区別するという「政治の基本」を行うことができなかったようである。

     いまだに百田氏のことを「気にして」いる。

     与党に対して、他の野党に対して、厳しいことを言う足立氏が、橋下氏に対してこのように甘いことを言っているところを見ると、痛ましい。

     「いい意味でプロレスみたいなもの」というのも、橋下氏に媚びすぎではないか?
     橋下氏の考えが、足立氏の言うことと一致しているとすると、橋下氏が余計な発言によって、余計な批判を大量に引き起こしたということになる。「いい意味」に解釈できるものではないのではないか?

     橋下氏の考えが、足立氏の言うことと一致しているかどうか、橋下氏の返事を見ても、やはりわからない。橋下氏は、そのまず作る「体制」というものを、二階氏によって語っている。それでは、足立氏の言うことと一致しないのではないか?

  • 米中対立とまわりの国々―香港国家安全維持法の影響

    米中対立とまわりの国々―香港国家安全維持法の影響

     2020年、中華人民共和国米国との対立はますます緊迫したものになってきている。

     その対立を進める原因となったのが香港の国家安全維持法であった。

     香港の国家安全維持法をめぐって、それぞれの国がどのように動いてきたか、それぞれの国を代表する人々のツイートを並べて、再構成してみよう。

     新型コロナウイルスの影響で、5月22日に始まった全国人民代表大会で、中華人民共和国は、香港国家安全法を提出した。

    英国

     英国のラーブ外相はそれに対して懸念を示した。

     英国はこの時に、オーストラリアカナダとともに懸念を示している。

     その懸念にもかかわらず、香港国家安全法は5月28日に採択された。

     ラーブ外相は、香港の国家安全法は英中共同声明と相いれないという。そして、米国オーストラリアカナダとともに懸念を示している。

    EU

     英国の立場にEUも同調した。

     英国を含む「ファイブ・アイズ」と、EUとが、香港問題に関して同じ立場に立って中華人民共和国に反発しているというのである。

    ファイブ・アイズ Five Eyes

     香港問題に関して、英国カナダ米国オーストラリアニュージーランドが団結している。

     「ファイブ・アイズFive Eyes」といわれる国々である。

     ラーブ外相は、この国々が英国の「最も親しい国closest friends and allies」であるという。

     オーストラリア外相。

     ニュージーランド副首相、外相。

     カナダ外相。

     ラープ外相は、フランスとの関係も強化している。

     そして、中華人民共和国に対しては、再考を求めている。

    それぞれの国の動き

     6月4日、オーストラリア首相、インド首相の会談。

     オーストラリア首相。

     インド首相。

     6月17日、首脳会談。

     英国首相。

     ジョンソン首相は、オーストラリアとの密接な関係を強調している。

     G7もまた、香港国家安全法について、中華人民共和国に反対する立場をとる。

     サイバーアタックに対してオーストラリアとともに戦うという。

     中華人民共和国は6月30日、香港国家安全維持法を可決、7月1日から施行されることにした。

     台湾

     蔡英文総統は、香港の民主派を支持する立場を明らかにした。

     オーストラリアも香港の民主派を支持する。

     香港返還の一方の当事者であった英国中華人民共和国が約束を破ったことを非難した。

     そしてまたこの問題に関して、ファイブ・アイズの団結を強めている。

     ロシア

     プーチン大統領は、中華人民共和国の国家安全維持法を支持する立場を明らかにしている。

     イランシリア

     いずれも中華人民共和国に近づいている国であって、米国を嫌い、米国に対抗するために結びついている。

    ロシア、シリアとファイブ・アイズ

     ファイブ・アイズは、シリア、ロシアに対して批判的である。

     ラーブ英外相は、ロシアに支持されたシリア政権の戦争犯罪を非難している。

     そして英国米国カナダとともにロシアのサイバーアタックを非難している。

    日本の立場

     7月9日に、日本の安倍首相とオーストラリアのモリソン首相との会談が行われた。

     モリソン首相は、2年にわたって日本との関係を進展させてきたこと、日本と価値観を共有していること、ポストコロナのことについて近い立場にあることを強調している。

     それに対して日本の安倍首相。

     安倍首相はここで立場を明らかにしているようである。

     日本は、オーストラリア米国インドと「自由で開かれたインド太平洋を目指す」という「共通の目標をもつ」というのが、安倍首相の立場である。

     モリソン首相と「認識を完全に共有しました」というのは強い言葉である。

     日本オーストラリアは、米国とともに、中華人民共和国を牽制する共同訓練を行った。

    緊迫

    ポンペオ国務長官、訪英。

     米国のポンペオ国務長官は英国を訪れた。

     英国首相と会談。

     英国首相。

     ポンペオ国務長官はこの時に、香港の民主派、香港衆志demosistoの党首であって、英国に亡命しているNathan Law羅冠聰と会談していた。

     Nathan Lawはこの訪問を非常に歓迎している。

     二人は香港について語り合った後に、新疆のこと、チベットのことについても語り合ったという。

    ポンペオ国務長官、ニクソン大統領図書館でスピーチ

     ニクソンは、大統領として、米国中華人民共和国との国交を再開させた人である。
     そのニクソンの大統領図書館で、ポンぺオ国務長官は、中華人民共和国を非難した。

     ニクソンは、中華人民共和国が自由な国家になることを考えて、国交を再開しようとした。

     しかし中華人民共和国は、いまだに自由を抑圧する国家だとポンペオ国務長官はいう。

     中華人民共和国は、旧ソ連と同じように、信用できない国だという。自由を容認しない体制になっているという。

     自由世界は今、中華人民共和国を変えなくてはならない、とよびかけている。

     以上の演説は、米国務省のYOUTUBE動画にすべておさめられている。

    U.S. Department of State
    Communist China and the Free World’s Future: Secretary Pompeo at the Nixon Presidential Library 2020/07/24

     ポンペオ国務長官のスピーチで言及された香港の民主派Jimmy Laiのツイート。

    https://twitter.com/JimmyLaiApple/status/1286433945551347712?s=20

     ポンペオ国務長官の言葉は、香港の民主派の考えと一致しているのである。

     同じ時に、米国は、ヒューストンの中華人民共和国総領事館の閉鎖をもとめ、立ち入って捜査するに至っている。

     事態は緊迫している。

    ペイン豪外相、訪米

     7月末にオーストラリアのペイン外相が米国を訪問した。

     ペイン外相も両国の間で共有されている自由と民主の価値が両国の関係の基盤となっていると語っている。

     米国務省の動画。

  • カニエ・ウェストの大統領選出馬について

    カニエ・ウェストの大統領選出馬について

     2020年7月5日、アメリカのミュージシャン、カニエ・ウェストKanye Westが大統領選に出馬するとツイートした。

    https://twitter.com/kanyewest/status/1279575273365594112

     カニエ・ウェストはどういうつもりで大統領選に出馬すると言ったのであろうか?

    カニエ・ウェストの考え

     カニエ・ウェストはFORBESのインタビューで自分の考えを明らかにしている。

    https://www.forbes.com/sites/randalllane/2020/07/08/kanye-west-says-hes-done-with-trump-opens-up-about-white-house-bid-damaging-biden-and-everything-in-between/#5edc9d8747aa

     インタビューからカニエ・ウェストの考えをとりあげてみよう。

    黒人と警察

     カニエ・ウェストは黒人のコミュニティの問題に抗議する考えからトランプ大統領(当時)を支持したという。

    One of the main reasons I wore the red hat as a protest to the segregation of votes in the Black community. Also, other than the fact that I like Trump hotels and the saxophones in the lobby.

     2018年10月にカニエ・ウェストがトランプ大統領(当時)と言葉を交わした時の動画がある。

    NBC News
    Full Video: Kanye West’s Meeting With President Donald Trump At The White House | NBC News 2018/10/12

     この動画では、黒人が警察に殺されるより、黒人同志で殺し合うことの方が多いゆえに、責任は黒人がとらなくてはならないとカニエ・ウェストは語っている。(14:30あたり)

    We have to take the responsibility for what we are doing. We killed each other, more than police officers.

     カニエ・ウェストが大統領選出馬を表明した2020年7月には、5月末のジョージ・フロイド氏の事件をめぐって、黒人が警察に殺されることに抗議するというBLM運動が盛んになっていた。

     カニエ・ウェストはその前から、黒人が警察に殺されるより、黒人同志が殺し合うことの方が多いゆえに、責任は黒人がとらなくてはならないという考えを持っていたのである。

    黒人と民主党、共和党

     カニエ・ウェストは、黒人は民主党に投票するということは、人種差別であり、白人至上主義であるという考えを持っていた。

     そしてカニエ・ウェストは黒人の投票を民主党から吸い取って、トランプ大統領をたすけることになってもいいと語っている。

    That he’s okay with siphoning off Black votes from the Democratic nominee, thus helping Trump. “I’m not denying it, I just told you. To say that the Black vote is Democratic is a form of racism and white supremacy.”

     カニエ・ウェストは、トランプに投票すると音楽のキャリアは終わると民主党員に脅迫されたと語っている。民主党員はそのようにして黒人を民主党に入れていると語っている。

    That is a form of racism and white supremacy and white control to say that all Black people need to be Democrat and to assume that me running is me splitting the vote. All of that information is being charged up on social media platforms by Democrats. And Democrats used to tell me, the same Democrats have threatened me. . . . The reason why this is the first day I registered to vote is because I was scared. I was told that if I voted on Trump my music career would be over. I was threatened into being in one party. I was threatened as a celebrity into being in one party. I was threatened as a Black man into the Democratic party. And that’s what the Democrats are doing, emotionally, to my people. Threatening them to the point where this white man can tell a Black man if you don’t vote for me, you’re not Black.

     そしてバイデンこそは、バイデンに投票しない者は黒人ではないと言った人だという。

    A lot of times just like political parties they feel all Blacks have to be Democrat. This man, Joe Biden, said if you don’t vote for me, then you are not Black.

     カニエ・ウェストは、トランプもオバマもクリントンも特別であったが、ジョー・バイデンは特別ではないと語っている

    That said, he won’t say much more against Trump. He’s much less shy about criticizing Biden, which certainly won’t tamp down the idea that the Birthday Party is a ruse to help reelect Trump. “I’m not saying Trump’s in my way, he may be a part of my way. And Joe Biden? Like come on man, please. You know? Obama’s special. Trump’s special. We say Kanye West is special. America needs special people that lead. Bill Clinton? Special. Joe Biden’s not special.”

     その中でもトランプは、神との関係でカニエ・ウェストと最も近い大統領であるという。

    Trump is the closest president we’ve had in years to allowing God to still be part of the conversation.

    追記

     カニエ・ウェストは、大統領選の後にもトランプを支持すると語っている。

    中国との関係

     カニエ・ウェストが大統領選に出馬すると伝えられてから、中華人民和共和国のGlobal Times(環球時報)がそのことを繰り返しとりあげていた。

     これはただ出馬の事実を伝えただけである。

     カニエ・ウェストは、1977年生まれであるが、1987年に、母ドンダDonda Westが南京大学に留学した時に、一年くらい南京で過ごした。

     中華人民共和国の微信では、それゆえに、カニエ・ウェストを「われらが南京ラッパー」と呼んで、盛り上がったようである。

     カニエ・ウェストは南京で過ごしたことのある人である。そういう人が大統領になれば、アメリカ合衆国は中華人民共和国に対して好意的になるのではないかというのである。

     これはアメリカに対して批判的な論説である。

     中華人民共和国のインターネット上の声は次の記事にまとめられている。

    http://www.thatsmags.com/china/post/31387/chinese-netizens-react-to-kanye-announcing-his-run-for-presidency

     カニエ・ウェストは中国に関して、「I love China」と繰り返している。

     新型コロナウイルスについても、中国のせいではないと擁護している。

    It’s not China’s fault that disease. It’s not the Chinese people’s fault. They’re God’s people also.

     カニエ・ウェストにとって中国での経験は、ものの見方を変えるほど大きなものだったようである。

    I love China. It changed my life. It changed my perspective, it gave me such a wide perspective. My mom as an English professor taught English in China when I was in fifth grade.

     自ら母とともに中国で過ごしたことについて語っている。

     たしかにカニエ・ウェストがアメリカ大統領になると、中国にとって好ましいことになりそうである。

     カニエ・ウェストはもともとトランプ大統領(当時)に近い保守的な思想をもっていた。

     宗教に関してもそうであった。そして黒人問題に関してそうであった。

     BLMの運動が盛んになっても、同じように考えていたようである。

     ただし中国に対しては、トランプ大統領(当時)は対立する考えをとっていたのに対して、カニエ・ウェストは幼児の経験から特別な親愛の感情をもっていた。

    日本との関係

     カニエ・ウェストの日本との関係についても書いておこう。

     カニエ・ウェストはミュージシャンとして、何度か日本と関わる仕事をしている。

     印象が強いのは「STRONGER」。

    Kanye West
    Kanye West – Stronger 2009/06/17

     再生回数3億5360万回という、驚くべき数字が出ている。

     背景に日本が出てくる。日本語の字幕が出てくる。

     カニエ・ウェストの「STRONGER」はDaft Punkの「Harder Better Faster」をもとにしているようである。

    Warner Music France
    Daft Punk – Harder Better Faster (Official Video)

     こちらも日本と関係がある。日本のアニメのイメージ、松本零士のイメージが使われている。

     カニエ・ウェストの「Stronger」も、日本のアニメのイメージを使っているようである。バイクのテールランプの描き方などまさに大友克洋の「AKIRA」のようだ。

     もう一つ。

     2007年に、カニエ・ウェストは、日本のTERITYAKI BOYZのシングル「I still love H.E.R. feat.KANYE WEST」にプロデューサーとラップで参加している。

    UNIVERSAL MUSIC JAPAN
    TERIYAKI BOYZ – I still love H.E.R. feat.KANYE WEST 

    個人的

     私が初めて聞いたカニエ・ウェストのアルバムは「808s & Heartbreak」であった。そのせいかこのアルバムに対して特別な思い入れがある。

     これもアニメーションを使っている。

     次は2013年の作品。

    Kanye West
    Kanye West – BLKKK SKKKN HEAD (Explicit) 2013/07/24

     再生回数は5000万回あまり。「STRONGER」の3億5000万回に比べると少ないようである。

  • 2020年のアメリカ独立記念日―建国精神とそれを否定する人々

    2020年のアメリカ独立記念日―建国精神とそれを否定する人々

     2020年の7月4日、アメリカの独立記念日は、緊張したものとなった。

    トランプ大統領と反対者

     トランプ大統領は独立記念日の前日にラシュモア山で式典を行った。

    反対

     それに対して、ワシントンポスト、CNNなどアメリカの主流メディアは反対した。

     第一に、人種差別が問題とされた。

     ラシュモア山には、ジョージ・ワシントン(George Washington 第1代大統領)、トーマス・ジェファソン(Thomas Jefferson 第3代大統領)、エイブラハム・リンカーン(Abraham Lincoln 第16代大統領)、シオドア・ルーズベルト(Theodore Roosevelt 第25代大統領)の胸像が彫られている。
     それぞれの人物が人種差別と関係あるとされ、その彫像の前で独立記念日を祝うことはよくないと言われたのである。

     第二に、アメリカでは新型コロナウイルスの拡大が続いていた。

     アメリカの感染者は283万人、死者は12万人。世界の感染者は1119万人、死者は528万人。(ジョンズホプキンス大学集計)

     そこで人が集まることはよくないと言われたのである。

    トランプ大統領

     トランプ大統領はそのラシュモア山で独立記念日の前日に式典を行った。そしてそこでの演説において、アメリカの歴史の意義を説いて、歴史的建造物を破壊した者を投獄する法律に署名したことについて語った。
     歴史的建造物を引き倒そうとする抗議運動に対して、アメリカの歴史的建造物を守る姿勢を明らかにしたのである。

    Fox News
    Trump holds Independence Day celebration at Mount Rushmore 

     トランプ大統領のツイート。格好よく編集されている。

     7月4日にトランプ大統領はホワイトハウスで、アメリカへの敬礼Salute to Americaを行った。

     ここでもトランプ大統領は、アメリカの歴史を尊重することを説いている。

     トランプ大統領のツイート。こちらも格好よく編集されている。

    文化大革命

     トランプ大統領はそのラシュモア山での演説において、左翼の文化革命に対してアメリカの革命を守る、と語った。

    This left wing cultural revolution is designed to overthrow the American revolution.

    https://twitter.com/ReedMCooper/status/1279251111480827904
    トランプ大統領がリツイートしたツイート。

     cultural revolutionという言葉は、中華人民共和国の文化大革命(1966~1976年)を思い起こさせる。

     美国之音中文网は「文革」という字をつかっている。

     漢字で「文革」と書くと、一層、文化大革命が思い起こされる。

     VOC(Victims of Communism 共産主義の犠牲者)のエグゼクティブディレクターのマリオン・スミスMarion Smithも、文化大革命を思い出している。

     「暴力的なイデオロギー信奉者たちが立像をひきおろしたThese violent ideologues pulled down statues」というところはまさに今アメリカで起こっていることと似ている。

     米国民は、外からの、中国共産党の脅威と、内からの、アナーキストの脅威を相手にしなくてはならないと言うのである。

     中国共産党と、アメリカ国内のアナーキストとは、文化大革命ということで共通しているということができるかもしれない。

     それに対してアメリカの歴史は尊重されるべきだというのである。

     マルコ・ルビオMarco Rubio上院議員も、中華人民共和国の横暴に反対することを主張する人であるが、アメリカを攻撃し、独立記念日を攻撃する人々の中に、外国の政府を称賛する人がいることを指摘している。

     アメリカを攻撃することと、外国を称賛することとが一つになっていることがあるというのである。

     もう一人、中華人民共和国に対して厳しいトム・コットンTom Cotton上院議員が独立記念日に際してアメリカの歴史を尊重することを説いている言葉をとりあげておこう。

     民主党の大統領候補、ジョー・バイデンJoe Biden氏は、アメリカの独立記念日に次のようなツイートを出している。

     すべての人の平等をいうことは、トランプ大統領と同じ。
     バイデンは、トマス・ジェファソンの至らなかったところを指摘し、今度のアメリカの抗議運動を、アメリカの平等の理念に向かう運動として評価している。そこがトランプ大統領と違うところである。

     カリフォルニア州知事ニューサムGavin Newsomは民主党で、独立記念日を祝うことを禁じた。

    https://twitter.com/Nichola62072520/status/1279862305350541312?s=20

     ところがカリフォルニアでは当日、花火が大量にあがった。

     まずニューヨークタイムズNew York Times。

     トランプ大統領の演説を「暗くて不和を起こさせるdark and devisive」と評している。
     このツイートはアメリカの保守的、愛国的な人の反感を買った。

     そのことはトランプ大統領にも伝わったようである。

     ワシントンポストThe Washington Postは、トランプ大統領に対して批判的である。

     ワシントンポストThe Washington Postは、トランプ大統領を人種差別主義者racistとみなし、人種差別主義の政策をとっていると考えているようである。

     トランプ大統領は、独立記念日を、国を一つにするのでなく、党派的なものにしたとワシントンポストは批判している。

     CNNもトランプ大統領に対して批判的である。

     CNNは、6月にトランプ大統領が集会を行ったときにも、新型コロナウイルスに感染する危険があると批判していた。今度も同じことで批判している。

     しかし6月の時に、ケーリー・マケナニーKayleigh McEnany報道官が反論したように、CNNがBLMに対して新型コロナウイルスの危険を問題としないのに、トランプ大統領に対してだけ問題とすることは、筋が通らない。偽善的に見える。
     特に今度のラシュモア山のことは、明らかにBLMに対抗してなされたことである。対立する両者に対して、一方に偏った報道をすることは、正しいことではない。

     トランプ大統領もそう考えているようである。抗議者は、感染に対して安全であるが、アメリカを祝福する者は安全ではないというツイートをリツイートしている。

     また例のジム・アコスタJim Acosta氏が専門家をよんでラシュモア山のことを批判している。

     CNNはやはりBLMを支持しているようである。

     トランプ大統領に反対するメディア、政治家は、しばしばトランプ大統領がアメリカを一つにしないことを問題としている。

     しかしそういう批判は、一方的である。

     BLMの運動を推し進めて、過去の英雄をひき倒して、その上でアメリカを一つにするべきだと考える人からみると、BLMの運動の乱暴を許してはならない、過去の英雄を引き倒してはいけないというトランプ大統領は、アメリカを一つにすることに反対する人に見える。

     しかしトランプ大統領からみると、BLMの運動こそがアメリカを引き裂くものである。過去の英雄をひき倒すことも、アメリカを引き裂くことである。それに対してトランプ大統領こそ、アメリカを一つにしようとしているのである。

     最後に、トランプ大統領がリツイートした次のツイートをとりあげてみよう。

     2016年のCNNにおいて、民主党のサンダース氏がラシュモア山を訪れている動画であるが、サンダースも、CNNのナレーションも、ラシュモア山の胸像を称賛している。

     香港でも、アメリカの独立記念日は祝われた。

     香港でアメリカの独立記念日が祝われているのに、アメリカでアメリカの独立記念日が主流メディアの反対にされているさまは、おかしい。

     台湾の副総統賴清德William Ching-te Laiも、アメリカの独立記念日を祝福している。

     賴副総統は、台湾とアメリカとの関係を強めようとしている。
     賴副総裁がアメリカの独立記念日を祝福するのは、その自由、民主のためである。台湾とアメリカとの関係もその自由、民主にあるということのようである。

     民主進歩党の王定宇氏は、アメリカを、自由で民主的な国の先駆者として、その独立記念日を祝福している。
     この人は、アメリカをそういう国とかんがえ、それに対して中華人民共和国を自由を奪う国と考えるゆえに、米中の対立に際して、断然アメリカをとるというのである。

     インドのモディModi首相はアメリカの独立記念日に際して、トランプ大統領とアメリカの国民を祝っている。

     インドは近日、中華人民共和国との対立を深めている。そしてそれに対して民主主義国として米国との関係を強めている。

     中華人民共和国は、米国がインドをそそのかして中華人民共和国と戦わせていると考えているようである。

     Global Timesはアメリカの独立記念日に関して次のようなツイートをしている。

     アメリカは独立記念日の式典によって感染者が増える、ということは、アメリカの左翼と同じであるが、BLMによっても感染者が増える、というところは、違う。

     アメリカの独立記念日が祝われていた裏で、トランプ大統領の新型コロナウイルスに対する失敗が明らかにされていたというのである。

     現在のアメリカは国内の対立を統合する力がないと分析している。
     論説では、トランプ大統領の演説がアメリカを統合できないものとして批判を受けたことをとりあげている。そしてアメリカが新型コロナウイルスの感染をコントロールできなことをもとりあげて、アメリカは国民の誇りと敬意を失うだろうと言っている。

     アメリカの独立記念日に関して、アメリカの花火の輸出は、中華人民共和国が最も多いというところは興味深い。

  • 室井佑月氏の永寿総合病院に対する発言について

    室井佑月氏の永寿総合病院に対する発言について

     7月2日の夜、「#室井佑月に謝罪を求めます」というのがトレンドに上がっていることに気づいた。

     しらべてみて、かんがえるところがあったので、書いておこう。

     7月2日の昼、TBSの「ひるおび」で、室井佑月氏が永寿総合病院について発言した。
     そのことについて、どこかの看護師@Zn_its氏が「♯室井佑月に謝罪を求めます」というハッシュタグを作った。それを受けて、黒瀬深@Shin_kurose氏が皆で広めようと言った。

    https://twitter.com/Shin_kurose/status/1278522441250160641

     その結果、トレンドに上がるまで盛り上がった。

    https://twitter.com/Shin_kurose/status/1278660627083345921

     室井佑月氏の発言が出てきたのは、7月2日、TBSの「ひるおび」で、永寿総合病院のことをとりあげた時である。

     7月2日の「ひるおび」では、まず、7月1日の、永寿総合病院院長の会見をとりあげた。
     はじめに、その会見において院長が謝罪する動画を出して、次に院長が院内感染について詳しく説明し、反省を述べたことを「東京新聞」の記事によって伝えている。

     「ひるおび」では、その次に、同じく「東京新聞」に載せられた「永寿総合病院 看護師の手記」をとりあげた。これは院長の会見において参考資料として出されたものではないかと思われる。
     その「看護師の手記」では、感染して死亡した患者に対する「おわび」の気持ち、スタッフが感染していくことの恐怖、苦悩、その中で自ら立ち向かっていったスタッフに対する感謝の気持ちが語られていた。

     室井佑月氏の、問題とされた発言が出てきたのは、その後である。

     室井佑月氏が番組で言ったことを、正しく文字に起こしてみよう。

     「一言言っていい?(前髪に手をやって)あのー、そのー、医療の現場の人たち? ましてコロナにかかってきた人たちは、被害者なわけだからー、責めてはいけないと思うし、だけどこういう美談を出してきて、個人は悪くないよ、でも病院はー、その、やっぱり熱が出た人たちがいたりするわけだから、こんなにそのコロナの患者を出しちゃったっていうことは、やはり責められるべきでー、あのー、病院側、経営者は、反省すべきなんだよね。なんかちょっとすり替えっぽく感じる。」

    TBS「ひるおび」2020年7月2日から

     これで正しいと思うが、どうだろう?

     室井佑月氏の主張をまとめると、病院側は「責められるべき」であるのに、「美談」によって話を「すり替え」て、責任から逃れている、ということのようである。

     多くの人がひっかかったのは、室井佑月氏が、病院側が「責められるべき」だときめつけたことによってだと私は思う。

     あの日の「ひるおび」で伝えられたことから、病院側が「責められるべき」だという人は少ないと思われる。

     室井氏の発言の直後に、「東京歯科大学市川総合病院呼吸器内科部長として感染症予防対策を指揮する責任者 日本感染症学会専門医」の寺嶋毅氏が、永寿総合病院で集団感染が起こった時には、まだ情報が少なかったので、永寿総合病院で起こったことは「他のどこの病院でも起こりえたこと」だったと説明している。
     永寿病院は「責められるべき」ではないというのである。

     専門家が「責められるべき」ではないと言っているのに、専門家でもない室井佑月氏が、特に証拠を出すこともなく、「責められるべき」だと断言しても、多くの人はついていけないであろう。

     室井氏は「こんなにそのコロナの患者を出しちゃったっていうことは、やはり責められるべきでー」という。
     しかし専門家が当時の事情について様々なことをとりあげて、「責められるべき」ではないと論じているのに、当時の事情を考えずに、感染者を出したゆえに「責められるべき」だというのでは、話が後退している。
     当時の事情を考えた上で「責められるべき」だというならば、それだけの証拠を出さなくてはならない。

     寺嶋氏の説明を聞いた後にも、室井氏は、「でも病院から広がるなんてことはやめてほしいですよね」と言い、恵氏が「ひろげたいと思っていたわけではないと思うんですよね」と言ったのに対してまた、「でももっと注意しなければいけなかったと思います」と言っている。

     すでに当時の状況において「責められるべき」かどうかが問題となっているのに、いまだに「もっと注意しなければいけなかった」と言っている。その根拠は何? 根拠もなしにそう言われてもついていけない。

     室井佑月氏の発言を聞いて、私が次にひっかかったところ。

     室井佑月氏は、永寿総合病院は「責められるべき」だといい、「反省すべきなんだよね」と言っている。

     しかし、そもそも「ひるおび」でもとりあげているように、永寿総合病院の院長は、7月1日の会見において、謝罪し、院内感染の経緯について詳しく説明し反省している。7月1日の会見はそういうものだったのである。

    jnpc
    「新型コロナウイルス」(32) 湯浅祐二・永寿総合病院院長 2020/07/01

     当時の状況を考えると、永寿総合病院は「責められるべき」ではないと寺嶋氏はいうが、永寿総合病院の院長は、責任をとって謝罪し、反省している。
     それに対して室井佑月氏が「責められるべき」だといい、「反省すべきなんだよね」ということは、院長は謝罪したけれどもさらに「責められるべき」であり、反省したけれどもさらに「反省すべき」だということである。
     室井佑月氏がそれだけの根拠を示さないのにそのことについていくことはできない。

     院長は、院内感染の事情を詳しく説明して、そのことに対する反省を述べている。
     それにもかかわらず、「ちっとも反省しない」とか、「責任者はもっと反省しろ」とか言うためには、院長の反省が十分でないことを証明しなくてはならないはずである。しかし室井佑月氏は、全くそういうことをしない。

     室井佑月氏は、何の根拠も示さずに人を責めているのだから、それに対して多くの人は反発せざるを得ない。

     室井佑月氏の頭の中では、永寿総合病院の責任者は、「責められるべき」ことをしたことになっているようである。

     しかし多くの人は、永寿総合病院の責任者は「責められるべき」とは思っていない。良心的であるように見える。
     そういう永寿総合病院の責任者に対して、室井佑月氏が何の証拠も示さずに「責められるべき」だときめつけるから、ついていけないのである。「医療従事者なんてどうでもいいと思ってるから」ではない。

     自ら何の証拠も出さずに人を責めて、おかしいと思わず、人からおかしいと言われても、言う方がおかしいというのは、自己中心的な性格だからなのか? それともメンツのために、引くに引けなくなったからなのか?

     いずれにしても、不思議なほど偉そうである。

     室井佑月氏は、批判者に対して「ほんとうのことを調べもしないで、こいつを殴ると決めて、殴りにきてる」とみなしている。しかし室井佑月氏が証拠を出さずに、永寿総合病院の責任者は「責められるべき」だと言っていることは、まさに「ほんとうのことを調べもしないで、こいつを殴ると決めて、殴りにきてる」ことのように見える。

     室井佑月氏が何の根拠も示さずに永寿総合病院の責任者を責めているところをみると、室井佑月氏は、根拠を持っていて、その上で責めているのではなくて、根拠をもたずに、図式をそのままあてはめてしまったのではないかと思われる。

     組織の上に立つ者は悪者だという図式である。

     図式を現実の物事にあてはめるためには、あてはまるかどうか確かめなくてはならない。

     恐らく室井佑月氏は、その図式がその現実の物事にあてはまるかどうか確かめずにあてはめてしまった。

     それゆえに現実の物事にあてはまらないことになった。

     それゆえに多くの人の反感を買った。

     自分の頭の中で空想しただけのことが、いつの間にか、頭の外に本当にあることと思われる。しかも確信をもってそう思っている。

     これは自己中心的な考え方である。

     それゆえに室井佑月氏は偉そうに見える。
     何ゆえに、あのように偉そうに他の人を責めることができるのか? 自己中心的な考え方をもっているからである。

    「すり替え」ということについて

     室井佑月氏によると、「病院側」は「責められるべき」であるのに、「美談」によって話をすり替えてその責任から逃れたようである。

     室井佑月氏は「看護師の手記」を「美談」とよんでいるようである。

     まず院長の会見に関していうと、院長は、はじめにも終わりにも、謝罪しているのであって、話をすり替えてその責任から逃れようとしてはいない。

     たとえばスタッフを送り出す気持ちを述べるところ。

    それでも元気に病棟に向かっていく姿に、かける言葉が見つからず、彼らにこのような任務を背負わせたことに対し、院長として非常に申し訳なく思いました。

    上の動画17:00あたり

     このように院長は、自分の責任から逃れようとしていない。

     次に「ひるおび」が「すり替え」を行ったか?

     「ひるおび」は、はじめに院長が会見で謝罪し、反省しているところをとりあげている。その後に「看護師の手記」をとりあげたからといって、院長が謝罪し反省しているところがなくなるはずがない。

     永寿総合病院の院長の会見には、聞いている人を感動させるところがある。
     「看護師の手記」にも、読者を感動させるところがある。

     現場の医療従事者が感染の危険にもかかわらず、周囲から差別を受けたにもかかわらず、感染をおさえるためにはたらいてくれた、とか、周囲から激励の言葉や寄付を受けた、とかいうところである。

     室井佑月氏はそのことを「美談」と言っているようである。

     そしてその「美談」によって、本来責任ある人がその責任から逃げていると言っているようである。

     すでに書いたように、室井佑月氏が言うように「美談」によって話をすり替えている人は、見当たらない。

     ここで注意したいのは、室井佑月氏が、靖国神社のことを思い出しているということである。

     このように、室井佑月氏は、その「美談」ということを「英霊」のことと結びつけている。

     私の思うに、「ひるおび」でとりあげられた「看護師の手記」には、「仲間 戦地へ送る気持ち」という見出しとか、本文中の「仲間を戦地に送り出しているような気持になりました」という言葉とかがある。それをみて、戦前戦中の靖国神社のことなどを思い出したのではないだろうか?

     第二次世界大戦後の日本の左翼は、戦前戦中の日本を忌み嫌うということで凝り固まってきた。その忌み嫌うものに近づくと思うと、大騒ぎした。曰く、軍国主義の復活。曰く、国家神道の復活。必ずしも過去のことを客観的に知っているのでなく、主観的に悪ときめつけている。今度起こることがその過去の「悪」に近づくということも、必ずしも客観的に知っているのではなくて、主観的にきめつけている。

     今度の室井氏もそうである。

     靖国神社がどうであったかということは今はおく。
     責任者が自分の犠牲者を「英霊」としてまつることによって、自分の責任から逃れるという図式があるとして、今度の永寿総合病院はその図式にあたると室井佑月氏はかんがえているようである。
     そういうためには、永寿総合病院が「責められるべき」ことをした、そしてその責任から逃れるために、「美談」を利用した、そういう事実がなくてはならない。
     しかし室井佑月氏は、永寿総合病院が「責められるべき」であるということを証明していない。また、永寿総合病院が「美談」を利用して責任から逃れようとした事実もない。

     室井氏は、「ほんとにほんとに野蛮だと思うし~」と言っているが、何の根拠も示さずに、人を「責められるべき」悪者ときめつけて、その事実もないのに「美談」を利用して責任から逃れようとしているときめつけることこそ、「ほんとにほんとに野蛮」なことではないか?

     室井佑月氏は、何の根拠もなしに、人を責めている。

     理不尽な専制君主のようである。

     現代のテレビ番組においてコメンテーターがそのようなことを言った場合、責められることは当然のことである。

     室井佑月氏には、このことを謝罪して、以後、考え方を改めてほしい。