カテゴリー: 新型コロナウイルス

  • 東京オリンピック2020の時のマスメディアと専門家はおかしかったのではないか?

    東京オリンピック2020の時のマスメディアと専門家はおかしかったのではないか?

     東京オリンピック2020の開催前、マスメディアは新型コロナウイルスの感染拡大による危険を強調して、五輪は中止しなくてはならないとまで言っていた。当時マスメディアが取り上げた「専門家」と言われる人々もそのようなことを言っていた。

     しかしほんとうに五輪は中止しなくてはならなかったのか? 五輪開催による利益と損害とは十分に考えられていたのか? 五輪を開催するか中止するか、東京都民、日本国民の自由な判断をマスメディアと専門家は奪わなかったか? 五輪開催前に不安を煽っていたマスメディアが開催後に五輪報道一色になっていたことは、倫理的に批判されなくてはならないことではないか? 五輪中止を求めていた専門家はその発言の責任をとったか?

     このように科学の問題、科学者と倫理の関係、報道機関と倫理の関係、民主主義の問題など、考えなくてはならないことが多くある。

    中止を求めた朝日新聞

     2020年初めからの新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、東京五輪は1年延期され2021年の7月から8月にかけて開催されることになった。ところが2021年に感染は終息せず、逆に拡大していた。そこでマスメディアは盛んに五輪開催は危険だとする論調を広めた。その中で朝日新聞は2021年5月26日「(社説)夏の東京五輪 中止の決断を首相に求める」という社説で首相に五輪の中止の決断を求めるに至った。

     ここでは当時のマスメディアの論調の代表的なものとしてその朝日新聞の社説をとりあげる。そしてその議論のおかしいところを明らかにしよう。社説は次のように始まる。

     新型コロナウイルスの感染拡大は止まらず、東京都などに出されている緊急事態宣言の再延長は避けられない情勢だ。
     この夏にその東京で五輪・パラリンピックを開くことが理にかなうとはとても思えない。人々の当然の疑問や懸念に向き合おうとせず、突き進む政府、都、五輪関係者らに対する不信と反発は広がるばかりだ。
     冷静に、客観的に周囲の状況を見極め、今夏の開催の中止を決断するよう菅首相に求める。

    朝日新聞 (社説)夏の東京五輪 中止の決断を首相に求める

     この社説には、第一に状況に対する考え方の問題、第二に責任の問題がある。

    「客観的」か「主観的」か

     朝日新聞は菅首相(当時)に対して「冷静に、客観的に周囲の状況を見極め」ることを求めている。「冷静に、客観的に周囲の状況を見極め」るならば「今夏の開催の中止を決断する」ことになるというのである。

     しかし「冷静に、客観的に周囲の状況を見極め」ることを求めるこの社説自身「冷静に、客観的に周囲の状況を見極め」たものであろうか? この社説の主張は、緊急事態宣言の再延長が避けられない東京で「五輪・パラリンピックを開くことが理にかなうとはとても思えない」というものであるが、その主張は「冷静に、客観的に周囲の状況を見極め」たものであろうか?

     客観的な認識とは、開催による利益と損害を比較して考えることである。それに対してこの社説には、開催による利益はどのくらいか、損害はどのくらいか、という客観的な考察がなく、その考察をもとにして比較して考えるということがない。この社説は五輪について「社会に分断を残し、万人に祝福されない祭典」というように利益を全く否定し、損害だけと決めつけているが、「社会に分断を残し、万人に祝福されない祭典」という言葉は、「冷静に、客観的に周囲の状況を見極め」たものとは考えられない。主観的にきめつけたものと言わなくてはならないであろう。

     新型コロナウイルスの感染が拡大してからスポーツは制限されたが、東京五輪前には観客を入れることが再開されていた。たとえば2021年6月から7月にかけて欧州で行われたサッカーのUEFA EURO 2020では欧州各地のスタジアムでそれぞれ1万人以上の観客を入れていた。国内でも観客を入れることは再開されていた。それに対して朝日新聞の社説は「IOCや組織委員会は「検査と隔離」で対応するといい、この方式で多くの国際大会が開かれてきた実績を強調する。しかし五輪は規模がまるで違う」という。「五輪は規模がまるで違う」ということは当時盛んに言われていたことであるが、規模が大きい五輪に対してはそれだけの対応をすればいいのではないか? 「五輪は規模がまるで違う」ゆえにできないというのは主観的な考え方ではないか?

     朝日新聞が言うように「冷静に、客観的に周囲の状況を見極め」なくてはならない。しかし「冷静に、客観的に周囲の状況を見極め」とは、朝日新聞のように「この夏にその東京で五輪・パラリンピックを開くことが理にかなうとはとても思えない」というような主観的な感情を真実と思い込むことではない。開催した場合、しない場合で利益・損害はどのくらいになるかを比較して考えることである。

     現実には開催されて特に大きな問題は起こらなかったことを考えると、五輪を開催した政府・都、五輪関係者らの方が朝日新聞より正しかったということになるのではないか?

    国民

     朝日新聞の社説の第二の問題は、朝日新聞が勝手に対立構造をつくり出していることである。

     上に引用したところでも、一方に「当然の疑問や懸念」を抱く人々がいるのに、政府、都、五輪関係者らはそれに向き合おうとせずに「突き進む」ものとされている。その後のところでは「国民の声がどうあろうが、首相は開催する意向だと伝えられる」というように、国民は開催に同意していないのに首相等少数の者が開催に向かって突き進んでいるものとされている。

     国民は朝日新聞が語るように政府と対立していたのであろうか? 必ずしもそうではなかったのではないかと思われる。朝日新聞の同年8月9日「菅内閣支持28%で最低 五輪開催「よかった」56% 朝日新聞社世論調査」によると、朝日新聞が五輪開催後の7、8日に全国で実施した調査では「五輪開催は「よかった」が56%、「よくなかった」は32%だった」とある。五輪を開催して現実にその利益を知った結果、多くの人が開催はよかったと思ったのである。

     五輪開催前の朝日新聞の社説は「社会に分断を残し、万人に祝福されない祭典を強行したとき、何を得て、何を失うのか。首相はよくよく考えねばならない」と語っていたが、五輪を「社会に分断を残し、万人に祝福されない祭典」として中止を求めていた朝日新聞こそ「社会に分断を残し」たのではないか?

     そもそも2021年前半においては、東京五輪は日本国民の背負った重荷だったのではないか? 新型コロナウイルスが感染する中で日本国民がどうにかしなくてはならないことだったのではないか? その日本国民には朝日新聞も当然含まれる。ところが朝日新聞はその責任を政府、都、五輪関係者だけに負わせた。「五輪は政権を維持し、選挙に臨むための道具になりつつある」と言って、五輪を一部の人の私利によるものときめつけた。五輪に対して国民、朝日新聞はどう主体的に対処するか、という問題から多くの人の目をそらした。朝日新聞によって日本国民は、五輪開催前は五輪開催に反対しながら、開催後は五輪を開催してよかったという無責任な存在に仕立てられたわけである。

     感染が拡大する中で責任を他の人に負わせてただ反対を唱えることは楽なことである。勿論無責任なことである。朝日新聞は菅首相に対して「問題が起きたら、誰が責任をとるのか、とれるのか」と言っていたが、朝日新聞の言う通りに開催を中止していた場合、「誰が責任をとるのか、とれるのか」?

    マスメディアの責任

     朝日新聞は五輪中止を求める社説を出したが、東京五輪の「オフィシャルパートナー」になっていた。筋が通らないのではないかと批判されて、次のように答えている。

     一方、2016年1月に大会組織委員会とオフィシャルパートナー契約を結んだことをお伝えした際、「オフィシャルパートナーとしての活動と言論機関としての報道は一線を画します」とお約束しました。朝日新聞が五輪に関わる事象を時々刻々、公正な視点で報じていくことに変わりありません。社説などの言論は常に是々非々の立場を貫いています。今後も引き続き紙面や朝日新聞デジタルで、多角的な視点からの議論や提言に努めます。

    朝日新聞社 東京2020オフィシャルパートナーとして

     オフィシャルパートナーでありながら「公正な視点で報じていく」「常に是々非々の立場を貫いています」というのであるが、あまりに自分に甘いのではないか?

     社説で五輪は中止しなくてはならないと主張するのであれば、会社として五輪から手を引かなくては筋が通らない。

     そもそも五輪の報道・放送によって多大な利益を得るマスメディアが五輪の中止を求めるなどということは、筋が通らないことである。五輪は中止しなくてはならないというのであれば、五輪から手を引いて、あくまで中止を求めなくてはならない。五輪の報道・放送によって利益を得るのであれば、できるかぎり五輪を擁護しなくてはならない。

     2021年6月の記事でデーブ・スペクター氏が当時のテレビ局の内側に次のようなやりとりがあったと語っている。

    盛り上げないといけないから面倒くさいですよ。今日もテレビ局でみんなと話したのだが、毎日、五輪開催について批判的な声を報じているのに、始まったら急に万歳しないといけなくなる、どうするんだよ、と。

    NEWSWEEK デーブ・スペクター「日本は不思議なことに、オウンゴールで五輪に失敗した」

     テレビ局の無責任なやり方がよくわかる。しかし五輪が開催されると盛り上がることは開催前からわかっていたと思われるが、テレビ局の中の人はわかっていなかったのであろうか?

    反政府運動の責任

     立憲民主党の議員が五輪開催に反対しながら五輪が開催されると選手を応援していたことも、筋が通らない。

     五輪には政府がやる大会という面と選手がやる大会という面という二つの面がある。朝日新聞も立憲民主党議員も政府がやる大会を非難していたわけである。しかし五輪は政府がやる大会であると同時に選手がやる大会である。選手がやる大会を非難していたことになる。

     蓮舫氏は政府は危機管理ができていないということを問題としている。しかし危機管理ができていないということは正しいのか? そのことのために蓮舫氏は選手のやる大会をやめさせようとしていたのである。

     五輪開催の中止を求める運動は、選手と対立することになる。藤崎剛人氏が「選手本人の気持ち、選手に対する市民の同情とは別個の問題として、選手と市民のあいだには構造的な敵対関係が存在する」という通りである。Newsweek日本版5月16日付「池江選手に五輪辞退をお願いするのは酷くない」という記事で藤崎剛人氏は、開催前の5月7日、オリンピック水泳日本代表の池江璃花子選手がTwitterでオリンピック辞退や反対の表明を求めるコメントがSNSなどに寄せられていることを明らかにした上で「頑張っている選手をどんな状況になっても暖かく見守っていてほしいなと思います」と綴ったことを取り上げてそう語っていた。

     反政府運動で五輪開催に反対していた人は、五輪開催に問題があるゆえに反対していたのではなくて、五輪開催に反対するという目的が先にあって理由はそのために付け加えられたのではないか? 新型コロナウイルスがなかったならば、高温を問題としていたであろう。新型コロナウイルスはそれより有力な理由になった。新型コロナウイルスの危険を強調することによって多くの人の感情を動かすことができたのである。そこで客観的にとらえてどう対処するかということは問題とされなかった。

     上野千鶴子氏が五輪閉幕前に五輪開催中止を訴えたことは、感染の危険性を問題としていなかったからと思われる。閉幕前に中止をしても、中止をせずに閉幕しても、危険性は変わらないであろう。危険性を問題としているのではなく、危険性を口実として開催中止しようとしていたのであろう。

    マスメディアによる袋叩き

     東京五輪は開幕前マスメディアによって袋叩きにされていたという印象が強い。新型コロナウイルスの感染の恐怖は、そのための大きな題材であった。その他にも

    ・2021年2月3日の日本オリンピック委員会の臨時評議員会での組織委員会会長であった森喜朗氏の発言がたたかれて、森氏は辞任した。―「朝日新聞」2月3日「「女性がたくさん入っている会議は時間かかる」森喜朗氏」 何が悪いのかよくわからないことであった。森氏は女性登用に反対したのか?

    ・3月17日、渡辺直美氏を開会式で豚を演じさせるという演出の案が報じられてたたかれ、その案を出した開会式の演出の「総合統括」を担当する佐々木宏氏は辞任した。―「週刊文春」の3月17日の記事「「渡辺直美をブタ=オリンピッグに」東京五輪開会式「責任者」が差別的演出プラン」 これも何が悪いのかよくわからないことであった。渡辺直美氏が豚を演ずるという案は女性の容姿を侮辱することではないであろう。そもそも没になった案である。増田明美氏「スポーツジャーナリスト・増田明美 的外れな告げ口に対抗を

    ・7月14日に開会式の楽曲担当になった小山田圭吾氏が過去の雑誌での発言によって叩かれて19日に辞任した。―「朝日新聞」7月19日「小山田さん、組織委に辞任申し出 「配慮に欠けていた」

    ・7月22日には開閉会式の演出を担当する小林賢太郎氏が、過去のコントでナチス・ドイツが行ったホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)をネタにしたことが非難されて解任された。―朝日新聞7月22日「「国際問題になりかねない」 開閉会式演出の小林氏解任

     このように五輪は開催前、袋叩きにされていた。大きな問題があったというより、マスメディアが大きな問題にしたように見える。組織委員会の人選に問題があったと言われたが、それほど問題があったとは思えない。攻撃に対してそのまま受け入れてしまったことに問題はあったかもしれない。

    専門家の問題

     五輪開催前、新型コロナウイルス感染対策の専門家とされる人々の五輪開催に対して否定的な発言をしていた。朝日新聞のように開催中止を求める論調は、そのことによって力を得ていたと思われる。ここでは五輪開催に対して否定的な発言をしていた「専門家」のことをも問題とする。

    専門家有志の提言

     2021年6月18日、尾身茂氏等専門家有志は五輪・パラリンピックに伴う感染拡大に向けた提言を大会組織委員会の橋本聖子会長(当時)らに提出した。「無観客開催が望ましい」というものであった。―NHK「専門家有志が会見「リスクを十分認識し拡大しないよう対策を」

     この提言にはいくつか問題がある。

    独裁

     尾身氏等は分科会としてではなく専門家有志として提言を出した。何故か? 分科会には尾身氏等と考えの違う経済や社会の専門家がいたからであった。尾身氏は「中央公論」2021年11月号で次のように語っている。

    私は分科会としてやらないほうがいいと思っていました。
     医療の専門家だけだと感染症対策に軸足を置きがちになりますので、分科会には経済や社会の専門家もメンバーに入っています。五輪の話は、私の頭のなかでは、経済と感染拡大防止の両立ということではないと思っていました。感染拡大を抑えないと、両立を考える余裕はなくなる。これを経済の専門家と平場の会議で議論したら、絶対にまとまりません。つまり、分科会としてコンセンサスを得ることはできないと直感で思いました。

    「中央公論」2021年11月号「菅政権がコロナに敗北した理由」、74頁

     分科会は尾身氏等「医療の専門家」と「経済や社会の専門家」からなる。尾身氏等は「経済の専門家と平場の会議で議論したら、絶対にまとまりません」と考えた結果、分科会としてではなく専門家有志として提言を出すことにした。その提言は分科会の「経済や社会の専門家」に反対されると思われたものであった。尾身氏は「感染拡大を抑えないと、両立を考える余裕はなくなる」と考えて、分科会としてではなく専門家有志として提言を出したという。尾身氏等が「感染拡大を抑えないと、両立を考える余裕はなくなる」と考えたとしても、「経済や社会の専門家」と議論をしなくてはならないのではないか?

     このように尾身氏等「専門家有志」の提言は、分科会の中でも「経済や社会の専門家」に反対されると思われたことを「医療の専門家」だけで出したものであった。ところが科学的真理であるかのようにマスメディアは報道した。政府・都・大会組織委員会に対して科学的真理をつきつけたもののように報道された。

     コロナ禍では、このように尾身氏等「医療の専門家」の言うことがそのまま科学的真理であるかのように報道されることが多かった。尾身氏等の言うことは必ずしも正しいことではない。経済の問題を「医療の専門家」が決めてしまうことができるのかという問題もある。そういう問題があるにもかかわらず、科学的真理そのものであるかのように報道されることが多かった。2022年1月の菅氏と橋下徹氏の対談はそのことを問題としている。

    橋下:菅さんの考え方でバーンと決めて、専門家が“それは違う”と言うと、どうしても世間は専門家の意見を絶対視してしまう。
    菅:圧倒的に専門家だった。

    熾烈なワクチン獲得競争、オリパラ無観客開催、自民党総裁選と解散総選挙…菅前総理が語った裏側の攻防・決断

     五輪開催後の調査で、五輪は「よかった」という声が多かったのに対して菅内閣の支持率が低くなったのは専門家、マスメディアによるところもあったかもしれない。 ―「菅内閣の支持率は28%と昨年9月の発足以降、初めて3割を切った。

    無観客ということについて

     無観客ということについて尾身氏は「観客を入れても、私は、会場内で感染爆発が起きるとは思っていませんでした」と語っている。(「中央公論」2021年11月号「菅政権がコロナに敗北した理由」、76頁)観客を入れても感染爆発が起きると思っていなかったのに「無観客開催が望ましい」と提言したのはおかしいのではないか?

     後のインタビュー「尾身茂氏に聞く、東京五輪・無観客開催の舞台裏…「尾身会長は政治家だ」批判に何を思った?」で尾身氏は「有観客で開催してもよかったのではないか」という批判に対して「有観客で開催してしまうと、そのころ国民に求めていた「人と人との接触機会を少なくしてほしい」というメッセージと矛盾してしまう。」と語っている。「中央公論」の「菅政権がコロナに敗北した理由」でも「観客を入れたら、テレワークなどによって人と人とが接触する機会を少なくしてほしいと国民に求めていることと矛盾したメッセージを送ることになります」(76頁)と言っていた。

     やはり尾身氏の主張はおかしいのではないか? 観客を入れることによって会場内で感染爆発が起きることはないと思っていたのであれば、観客を入れることにした上で「人と人とが接触する機会を少なくしてほしい」というメッセージを送ればいいのではないか? 尾身氏は広く多くの人に届くメッセージを考えているのであろうが、そのために、観客を入れることによって会場内で感染爆発が起きることはないと思っているにもかかわらず「無観客開催が望ましい」と提言することは理解に苦しむ。また「観客を入れたら、テレワークなどによって人と人とが接触する機会を少なくしてほしいと国民に求めていることと矛盾したメッセージを送ることになります」というようにメッセージの効果を決めてかかっていることも理解に苦しむ。尾身氏はどういう根拠によってそのようにメッセージの効果をきめつけることができるのか?

    メッセージ

     五輪開催前に五輪開催は感染対策と矛盾したメッセージになるなどということがマスメディアで盛んに言われていた。しかしそういうことを聞くたびに奇妙に思った。現実には、五輪開催は感染対策と矛盾したメッセージになるという議論が盛んにマスメディアによって伝えられていたからである。そういう議論を盛んに流すひまがあるならば、五輪は開催するが感染対策はしっかりしようというメッセージを流した方が効果的だったのではないか?

     尾身氏はまた「菅政権がコロナに敗北した理由」において、「政治家が専門家と違った意見を持って、異なったことを実行したいという時には、国民に対して、しっかりと説明する必要があります」といい、菅首相は「メッセージ」を出さなくてはならなかったという。(「中央公論」2021年11月号、71~72頁)たしかに菅首相は雄弁ではなかった。しかし尾身氏等が自分たちの主張を科学的真理であるかのように菅首相に対してつきつけた後では、菅首相がそれに対して自分の考えを主張することは容易ではなかった。先に引用した橋下徹氏の言うように「菅さんの考え方でバーンと決めて、専門家が“それは違う”と言うと、どうしても世間は専門家の意見を絶対視してしまう」。尾身氏は自分の発言がどの効果をもたらしたか、考えていないのであろうか?

     ちなみに菅首相は6月17日の記者会見で次のように述べていた。

    世界のおよそ40億人がテレビなどを通じて大会を観戦すると言われています。東日本大震災から復興を遂げた姿を世界に発信し、子供たちに夢や感動を伝える機会になります。57年前の東京大会では、パラリンピックの名称が初めて使われ、障害者の方々が社会で活躍していこうという契機になったと思います。再びこの東京の地で、頑張ることによって壁を乗り越える、そのことができることの大切さや、障害のある方もない方も、お年寄りも若者も、みんなが助け合って共に生きるという共生社会の実現に向けた、心のバリアフリー精神を、しっかりと大会を通じて伝えたいと思います。人類が新型コロナという大きな困難に直面する今だからこそ、世界が団結し、人々の努力と英知でこの難局を乗り越えていくことを日本から世界に発信したいと考えています。そのためには、東京大会は安全・安心に開催すること、そして大会期間中、日本国内の感染拡大を抑え、大会終了後の感染拡大防止にもつなげていくことが不可欠であると考えています。皆様には、家でのテレビ観戦などを通じ、アスリートを応援していただきたいと思います。

    令和3年6月17日 菅内閣総理大臣記者会見

     「人類が新型コロナという大きな困難に直面する今だからこそ、世界が団結し、人々の努力と英知でこの難局を乗り越えていくことを日本から世界に発信したい」ということは、当時の日本の課題であった。東京五輪に対しては様々な考えがあるであろうが、2021年の日本にはそういう課題があった。菅首相に説明してもらわなくてはならないことではない。ところがマスメディアも尾身氏等「専門家」も菅首相等に責任を押し付けてしまった。

     そもそも五輪は開催後に多くの人がよかったというような催し物である。政府に説明してもらわなくてはならないことであろうか?

    その他に目立った「専門家」の発言

     その他に目立った「専門家」の発言をとりあげる。

     BuzzFeedは2021年6月28日「「おもてなしどころか、国際的に恥をかく事態も」 医療崩壊も想定される東京五輪で考えておくべきこと」という京都大学大学院医学研究科教授の理論疫学者、西浦博氏のインタビュー記事を出した。五輪はとてもできないようなタイトルである。

     新型コロナウイルスの流行の中で専門家として有名になった手を洗う救急医Taka氏は2021年6月28日、西浦氏の記事を引用して次のようにツイートした。

     こちらも「地獄絵図」というような刺激的な表現を使っている。

     このように「専門家」が危険を煽る発言をして、それをマスメディアが広めた結果、五輪が始まる前の日本は不安に覆われているようであった。―東京新聞6月20日「五輪開催で「感染拡大が不安」は86% 無観客40%、中止は30%<共同世論調査>

     現実には西浦氏の予測とは違うことが起こった。

    7月後半は2を超えていたので、当初、8月後半には万を超えるだろうとする予測値を出していました。明らかにそれは過大評価でした。でも、その予測を出した時は十分にあり得ると思っていました。

    デルタ株にオリンピック、お盆や連休……それでもなぜ感染者は減った?西浦博さんが4つの仮説を検証

     西浦氏は感染拡大を過大に考えていたというのである。そういう予測をもとにしていた西浦氏の考えは正しくなかったようである。オリンピックとの関係を問われて次のように答えている。

    接触とか夜間の繁華街でハイリスクの行動を取ることに関して言えば、オリンピックの影響はほぼなかった、つまり、明らかな増加も減少もなかった、と思います。

    デルタ株にオリンピック、お盆や連休……それでもなぜ感染者は減った?西浦博さんが4つの仮説を検証

     尾身氏が問題としていた五輪開催が人と人との接触を少なくしてほしいというメッセージと矛盾したことになるということは起こらなかったというのである。

    元からスタジアムの中での伝播の可能性は低いことはわかっていました。運営上は、全国民の移動率や接触率が急上昇せずに終わっていることは確かです。
    だから主な影響として疑いなく言えるのは、心理的インパクトだと思います。心理的インパクトは数値化するのが困難ですが、他の点については、いくつかの分析はしていますので、より詳細な分析は今後研究として報告します。

    デルタ株にオリンピック、お盆や連休……それでもなぜ感染者は減った?西浦博さんが4つの仮説を検証

     西浦氏も尾身氏と同じように観客を入れても会場内で感染爆発が起きると思っていなかったのであろうか? しかしその他の「心理的インパクト」とは何か?

     いずれにせよ、感染状況は西浦氏の予測と違って感染は8月中に減少していった。そして西浦氏は必ずしもその原因がわからなかった。そのくらいの認識で、西村氏は五輪の中止を科学的真理であるかのように訴え続けていたわけである。

     感染症専門内科医の岩田健太郎氏の「日刊ゲンダイ」の2021年7月3日の記事「私が東京五輪に断固反対する理由 岩田健太郎氏「万にひとつでも東京五輪が成功すると日本の感染症対策が死ぬ」をもとりあげておこう。「万にひとつでも東京五輪が成功したら、日本の進歩はありません」という理解しがたい主張である。政府・都・大会組織委は「安全・安心」を目標としたがそれでは「何が起きても「安心・安全だった」とされる」ことを問題としているらしい。しかし政府・都・大会組織委が何と言おうと客観的に論じればいい。専門家とされる人々の主張も客観的に論じればいいのではないか?

    「専門家」に対する疑問

     五輪が開催される時にはデルタ株の感染が拡大していた。そのために緊迫感があったにちがない。しかし尾身氏やその他の専門家と言われる人々が感情的に危険を煽ることばかりを科学的真理であるかのように語っていたことは問題とされなくてはならないのではないか?

     国民が理性的に考えなくてはならなかったのに、「専門家」もマスメディアも煽情的であった。

     五輪が開催されて「専門家」の予測が間違っていたことが明らかになった。「専門家」もよくわかっていなかったことが明らかになった。ところがあれだけ五輪を中止させるために圧力をかけていたのに、責任をとることはない。

  • 手を洗う救急医Taka氏が「地獄絵図」と語ったことについて 第6波での死亡者数の問題

    手を洗う救急医Taka氏が「地獄絵図」と語ったことについて 第6波での死亡者数の問題

     2021年6月28日、手を洗う救急医Taka氏は「地獄絵図になる可能性も十分ある」と語った。

     東京オリンピック2020は2021年7月21日から始まった。

     その1カ月前に、新型コロナウイルスの感染拡大によって、「地獄絵図になる可能性も十分にある」ゆえに「専門家」からは「五輪中止という意見」が出ていた、と手を洗う救急医Taka氏は語ったのである。

    気になるところ

     手を洗う救急医Taka氏の言葉には気になるところがある。

    「地獄」と言う言葉

     「地獄」というのは宗教的な言葉である。

     「専門家」とは科学者だと思われるが、科学者は、宗教的な言葉ではなく、科学的な言葉を使うべきではないか?

     「専門家」はあくまでも客観的な可能性を示して、それを受けて国民が判断すべきではないか?

     手を洗う救急医Taka氏のように、「地獄絵図」という言葉を使って「専門家」からは「五輪中止という意見」が出ているということは、「専門家」の判断を科学的真理であるかのように見せて、国民に押し付けることではないか?

     国民の自由な判断を抑圧することではないか?

     手を洗う救急医Taka氏の『「専門家からは五輪中止という意見は出ていない」とかよく言えたもんだなと思いますね』という言い方も、あくまでも「専門家」の意見は正しいと意地になっているようである。

    「地獄絵図」という言葉と現実

     手を洗う救急医Taka氏は第5波に関して「地獄絵図」になる可能性があると語った。

     実際はどうであったか?

    第5波

     第5波では、重症者数が多かった。

     第4波では、5月26日に日本国内の重症者が1413人になったのが最高であった。

     第5波では、8月14日から9月18日まで1日1500人を超えていた。8月27日から9月13日までは1日2000人を超えていた。

     第6波では、1日1500人を超えたのは2月22日、25日、26日くらいであった。

     手を洗う救急医Taka氏はその「地獄絵図」というところで、西浦博氏の「おもてなしどころか、国際的に恥をかく事態も」というBuzzFeedの記事を引用している。

    https://www.buzzfeed.com/amphtml/naokoiwanaga/covid-19-nishiura-20210625-2?__twitter_impression=true

     西浦博氏はその記事で「医療崩壊」ということを問題としている。

    死者数

     ところで第5波での新型コロナウイルスによる死者は、その前の第4波、その後の第6波と比べて多くない。

    2020年
    1月

    2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
    0人 5人 61人 391人 441人 76人 39人 287人 275人 195人 382人 1340人
    2021年
    1月
    2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
    2261人 2144人 1279人 1067人 2817人 1724人 410人 874人 1584人 616人 93人 32人
    2022年
    1月
    2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
    422人 4856人 4453人 1447 1052              

    https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/data-all/

     第5波は2021年7月から10月くらいまで。

     第5波以前の2021年1月から6月までは、毎月1000人以上亡くなっていて、第5波より死者数は多い。

     第5波で最も死者数が多いのは2021年9月の1584人であるが、同年1月、2月、5月、6月にそれより多くの人が亡くなっている。

     第5波の後、2022年1月から始まった第6波ではさらに多くの人が亡くなっている。

     第5波の間に五輪が開催されたにもかかわらず、第3波、第4波、第6波より死亡者数は少なかった。

     新型コロナウイルス感染者の死亡以外の死亡が増えたという報道もある。

    1~3月に国内の死亡数が急増したことが厚生労働省の人口動態調査(速報値)で分かった。前年同期に比べ3万8630人(10.1%)多い、42万2037人に上った。同期間に新型コロナウイルス感染者の死亡は9704人で、増加分を大きく下回る。コロナ以外の要因があるとみられるが詳しい原因は不明だ。

    日本経済新聞 国内死亡数が急増、1~3月3.8万人増 コロナ感染死の4倍

     厚生労働省の資料↓

    https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/81-1a.html

     人口動態統計速報(令和4年3月分)

     当月分及び当月を含む過去1年間(12ヶ月)の動向

     死亡者数の推移

    2020年
    1月

    2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
    13万2622 11万7010 11万9161 11万3362 10万8380 10万423 10万4849 11万1591 10万7468 11万8038 11万8455 13万3185
    2021年
    1月
    2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
    14万844 11万8984 12万3579 11万8169 11万8634 10万8734 11万2222 11万7804 11万5706 12万781 12万2806 13万4026
    2022年
    1月
    2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
    14万3992 13万8474 13万9571                  

    疑問

     手を洗う救急医Taka氏は第5波について、「地獄絵図になる可能性も十分ある」とまで語っていた。

     たしかに第5波では重症者数がその前後より多かった。

     第5波の時には「医療崩壊」ということが問題とされていた。

     しかし第3波、第4波、第6波では第5波より死者数が多かった。

     手を洗う救急医Taka氏は、2022年2月9日付けの記事で、第6波に関して「逃げきれる」と予測していた。

    木下「感染対策をしたり、集団の中で免疫を持つ人が増えたりすると、実効再生産数が落ちてきて、実効再生産数が1を切った瞬間から収束に向かいます。オミクロンの場合、世代時間が短いので、実効再生産数が0.5になると10日間で32分の1まで感染者が減ります。倍々で増えていくし、倍々で減っていくということです」

    まいどなニュース 専門医、オミクロンからは「逃げきれる」 基本的な感染対策の継続が条件

     「倍々で減っていく」ゆえに「逃げきれる」というのである。

     そして「デルタに比べて恐ろしく強いということもないようです。」と語っている。

     しかし2月以降、オミクロン株による死者はそれまでにないほど多くなっている。

     その上に新型コロナウイルス以外の死者が多くなっているという。

     手を洗う救急医Taka氏が「地獄絵図になる可能性も十分ある」と語った第5波より多くの人が亡くなった第6波に関して、手を洗う救急医Taka氏は「デルタに比べて恐ろしく強いということもないようです。」とか、「逃げきれる」とか語っていたのである。

     予測は外れることもある。しかしそういう予測を国民に科学的真理であるかのようにおしつけることには疑問がある。

  • 手を洗う救急医Taka氏は柳ケ瀬裕文議員に「反ワクチン」というレッテルを貼った?

    手を洗う救急医Taka氏は柳ケ瀬裕文議員に「反ワクチン」というレッテルを貼った?

     手を洗う救急医Taka氏が柳ケ瀬議員に対して「反ワクチン」とは言っていないという。

     しかしその数日前に手を洗う救急医Taka氏は柳ケ瀬議員について「ワクチンに反対されている」と言っていた。

     「ワクチンに反対されている」ということは「反ワクチン」だということではないのか?

     どういうことなのか?

    手を洗う救急医Taka氏の問題の発言

     手を洗う救急医Taka氏が柳ケ瀬議員に対して「反ワクチン」とは言っていないと主張したのは2022年4月19日。

     手を洗う救急医Taka氏が「そもそも私は「反ワクチン」とは言っていない」というのは、柳ケ瀬議員が「手洗いの人に反ワクチンと呼ばれた」と言ったことに対してである。

    柳ケ瀬議員の反論

     手を洗う救急医Taka氏が問題としているのは、柳ケ瀬議員の下の動画での発言のようである。

    やなチャン!
    維新チャンネルに新展開?反ワクチンと呼ばれて⚡️4月17日のやなチャン!

     この動画は4月17日のもの。

     動画の31分あたりで柳ケ瀬議員は手を洗う救急医Taka氏から「反ワクチン」とツイッターで言われたと聞いたと言っている。

     そしてそのことに対して反論している。

    手を洗う救急医Taka氏の「反ワクチン」発言?

     柳ケ瀬議員が手を洗う救急医Taka氏から「反ワクチン」と言われたというのは、下の発言のことのようである。

     4月16日のもの。

     手を洗う救急医Taka氏は、柳ケ瀬議員について「新型コロナウイルスワクチンの接種に反対されているようですが」と言い、「大々的にワクチンに反対されている」と言っていた。

     「新型コロナウイルスワクチンの接種に反対されているようですが」と言い、「大々的にワクチンに反対されている」と言うことは、ワクチン接種に全面的に反対しているということである。

     つまり「反ワクチン」ということではないか?

     しかし柳ケ瀬議員の主張は、ワクチン接種に全面的に反対するというものではない。

     手を洗う救急医Taka氏がとりあげている柳ケ瀬議員のチャンネルの下の動画でも、柳ケ瀬議員はワクチン接種に全面的に反対するとは言っていない。

     柳ケ瀬議員の主張は、リスクとベネフィットを考えるべきだということである。

    やなチャン!
    激論!ワクチン後遺症は?教えてにゃんこ先生、最終回!?⚡️4月3日のやなチャン!

     「反ワクチン」という言葉そのものは使っていないということであろうか?

     しかし「反ワクチン」という言葉を使おうが使うまいが、柳ケ瀬議員がワクチン接種に全面的に反対していると決めつけたことは変わらない。

     柳ケ瀬議員が4月17日の動画で問題としているのも、手を洗う救急医Taka氏が「反ワクチン」という言葉を使ったことではなくて、「反ワクチン」という意味のことを言ったことである。

     その人が言っていないことを言ったと決めつけることは正しいことではない。

     手を洗う救急医Taka氏の4月16日の問題の発言は、4月3日の柳ケ瀬議員のチャンネルの動画を取り上げた上でなされているのであるが、その動画では柳ケ瀬議員等の考え方に対して「反ワクチン」とレッテルを貼る人のことが問題とされている。

     手を洗う救急医Taka氏がそういう動画を取り上げながら、柳ケ瀬議員に対して柳ケ瀬議員の主張と異なることを押し付けていることは、奇妙なことである。

     動画をちゃんと見ていたのであれば、その動画で問題とされているようなやり方で柳ケ瀬議員に対して「ワクチン接種に反対されている」などと言わないのではないか?

     柳ケ瀬議員の主張を踏まえたことを言ったのではないか?

     動画を見ていなかったのであれば、「ワクチン接種に反対されている」などと言ったことも理解できるが、動画を見ずに人を攻撃することは正しいことではない。

    手を洗う救急医Taka氏の主張

     手を洗う救急医Taka氏の主張は続く。

     柳ケ瀬議員のこびナビに対する発言を問題としている。

     要するに、

    ・手を洗う救急医Taka氏が柳ケ瀬議員に対して「反ワクチン」というレッテルを貼ったという柳ケ瀬議員の主張に対しては、そういうことはしていないと言う。

    ・柳ケ瀬議員が「こびナビはリスクなどない」と言ったことは、こびナビの「発言を捏造して風評を撒き散らし、信頼を下げようとする」こと、「発言内容を捏造し、レッテルを貼った」ことだと批判している。

     まず、レッテルを貼ること、相手の「発言を捏造して風評を撒き散らし、信頼を下げようとする」ことは悪いことだとする。

     そういう悪いことをやったのは、柳ケ瀬議員が言うように手を洗う救急医Taka氏ではなくて、柳ケ瀬議員だというのである。

     この主張はおかしい。

    手を洗う救急医Taka氏はレッテルを貼っていない?

     柳ケ瀬議員はワクチン接種に対して全面的に反対していなかった。

     柳ケ瀬議員の主張は、手を洗う救急医Taka氏も4月19日には認めているように、「リスクとベネフィットを検討すべきと言っている」「高齢者の接種は推奨している」「小児の接種に慎重なだけ」というものである。

     そういう柳ケ瀬議員について、手を洗う救急医Taka氏が4月16日に「新型コロナウイルスワクチンの接種に反対されているようですが」とか、「大々的にワクチンに反対されている」とか言ったことは、柳ケ瀬議員の「発言を捏造して風評を撒き散らし、信頼を下げようとする」ことではないか。

     手を洗う救急医Taka氏は「「反ワクチン」とは言っていない」と言うが、「反ワクチン」という言葉を使おうが使うまいが、柳ケ瀬議員の「発言を捏造して風評を撒き散らし、信頼を下げようとする」ことをしたのである。

     「他人の発言を捏造して風評を撒き散らし、信頼を下げようとする」ことは救急医のあるべき姿なのであろうか?

     ところがなぜか「「反ワクチン」とは言っていない」ということによって、そのことはなかったことにしている。

    リスクとベネフィットの問題

     手を洗う救急医Taka氏は、柳ケ瀬議員がこびナビはワクチン接種のベネフィットしか言わず、リスクなどないと言ったと言ったことは、こびナビの「発言内容を捏造し、レッテルを貼った」ことだと批判している。

     しかし手を洗う救急医Taka氏はこれまでそういうことを言わなかったか?

     たとえば2021年11月20日のツイート↓

     「このまま何年たっても接種者には何も起こらず徐々に日常を取り戻して行く」と語っている。

     「接種者には何も起こらず」というのは「リスクなどない」ということではないか?

     ベネフィットだけがあるということではないか?

     こういうことを言っていたのに、こびナビは「リスクなどない」と言っていたいうと柳ケ瀬議員の発言は、こびナビの「発言を捏造して風評を撒き散らし、信頼を下げようとする」ことになるのであろうか?

    手を洗う救急医Taka氏のやり方

     手を洗う救急医Taka氏は、

    ・自分はあくまでも正しいとする。

    ・柳ケ瀬議員のような人に対してはレッテルを貼ってやっつけようとする。

     柳ケ瀬議員のようなワクチン接種慎重派に対しては、その主張する通りに慎重派として受け取ることが科学的な方法であるが、手を洗う救急医Taka氏はワクチンに反対する悪者というレッテルを貼って、「信頼を下げようとする」。

     ところが柳ケ瀬議員からそのようにレッテルを貼るやり方を反論されたので、今度は柳ケ瀬議員にレッテルを貼られたというレッテルを貼る。

     レッテルを貼ることが悪いことだとすると、柳ケ瀬議員にレッテルを貼った手を洗う救急医Taka氏も悪いことになるが、自分は「「反ワクチン」とは言っていない」ということによってなぜか悪いことをしていなかったことになる。

     手を洗う救急医Taka氏の言ったことだけを聞いた人には、柳ケ瀬議員は悪い人物だという印象が与えられる。

     柳ケ瀬議員の言ったことを聞いた人には、手を洗う救急医Taka氏が的外れなレッテルを貼って「風評を撒き散らし、信頼を下げようと」したと思うことになる。

     何故にこのようなことをするのか?

  • 手を洗う救急医Taka氏、児童死亡の報道を受けてワクチン接種の必要を説く

    手を洗う救急医Taka氏、児童死亡の報道を受けてワクチン接種の必要を説く

     2022年3月10日、新型コロナウイルスによって10歳未満で基礎疾患のない児童が1人死亡したと報道された。

     その報道を受けて、手を洗う救急医Taka氏はツイッターで子どものワクチン接種の必要を説いた。

    手を洗う救急医Taka氏のツイート

     手を洗う救急医Taka氏は次のようにツイートした↓

     手を洗う救急医Taka氏は、今度のことについて、それまで「何度も言ってき」たことが起こったと語る。

     Taka氏はそれまで「感染者が増えたら日本でも」児童が死亡することが「起きる」と言ってきたというのである。

     そして「子どもの接種がもっと早く認められていたら」、児童が死亡することはなかったと考えているようである。

     それまで感染者が増えて児童が死亡するに至ることを防ぐために、子どもの接種が早く認められることを求めてきた。それにもかかわらず、早く認められなかった結果として、児童が死亡するに至ったと考えているようである。

     「日本でも同じことが起きる」というのは、他の国、特に米国と「同じことが起きる」ということのようである。

     次のツイートはそのことと関係がある。

     手を洗う救急医Taka氏は「全世界で10代以下で12,800人がコロナで死亡しており、アメリカでは894人にのぼります」と言う。

     「日本でも同じことが起きる」というのは、日本でも米国で10代以下で894人亡くなったことと同じくらいのことが起きるということのようである。

     ところが日本ではそれまで死亡の例はなかったことから、ワクチンの承認に「かなり時間をかけ」た結果、「接種で回避できたかもしれない」児童の死亡が起きてしまったと考えているようである。

     そして日本でワクチンの承認に「かなり時間をかけ」たことについて、「科学的な態度ではないし検証が必要です」と語っている。

    慎重派の反論

     手を洗う救急医Taka氏の以上の発言に対して、子どものワクチン接種は慎重にすべきだという人々から批判が寄せられた。

     慎重派はこれまで日本で11歳以下は1人も死亡していないゆえにワクチン接種は慎重にすべきだと語ってきた。

     今度手を洗う救急医Taka氏は、11歳以下の児童が1人死亡したという報道をもってワクチン接種の必要を説いている。

     慎重派の主張に反することが起こったと語っているようである。

     それに対して多くの慎重派が反論したのである。

     ここではその代表として宮澤大輔氏をとりあげよう。

     宮澤大輔氏は1人亡くなったことでは、科学的には変わらないという。

     手を洗う救急医Taka氏は日本でも米国と同じことが起きると語ったが、それに対して宮澤大輔氏は、国によってリスク・ベネフィットは違うと考えるのが科学的だと反論している。

    疑問

     手を洗う救急医Taka氏の主張には、気になるところがある。

    ワクチン接種と死亡

     手を洗う救急医Taka氏は、「子どもの接種がもっと早く認められていたら」、今度の児童の死亡はなかったと考えているようである。

     しかしそう言うことのできる根拠はないのではないか?

     ちなみに今度死亡した児童について、NHK、朝日、その他の報道機関は「10代未満の未就学児」と報道していた。

    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220310/k10013524881000.html

    https://www.asahi.com/articles/ASQ3B63PYQ3BPLZB014.html

     3月15日の京都新聞は、その児童の父親が「生後10カ月の女児」と語ったと伝えている。

    https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/750059

     現在進められている5~11歳のワクチン接種では、「生後10カ月の女児」に対して接種が行われることはない。

    米国の死亡者数と日本の死亡者数

     手を洗う救急医Taka氏は、日本でも、米国で多くの子どもが死亡したことと「同じことが起きる」と語っている。

     しかし日本でも米国でも2年以上、新型コロナウイルスの感染が広まって数度の波が起こっている中で、米国と日本とで死者数がけた違いであるにもかかわらず、「同じことが起きる」ということができるのであろうか?

    https://www.ipss.go.jp/projects/j/Choju/covid19/index.asp

    ワクチン接種のリスク

     手を洗う救急医Taka氏は、ワクチン接種のリスクを問題としていないようである。

     ワクチン接種にはベネフィットしかない、それゆえに接種を進めない手はないと考えているようである。

     それでいいのであろうか?

     慎重派はリスクを問題としている。

    https://cocoro-mi.com/5-11-children-covid-vaccine-risk-benefit/

    「承認にかなり時間をかけた」ということ

     手を洗う救急医Taka氏は、日本で「承認にかなり時間をかけ」たことを問題として、「これは科学的な態度ではないし検証が必要です」とまで言っている。

     「日本では亡くなった例はないことから」、「承認にかなり時間をかけ」たことは「科学的な態度ではない」というのである。

     しかしそれまで児童の亡くなった例のない国で、児童のワクチン接種の承認に時間をかけることは、それこそ「科学的な態度」ではないか?

     逆に、手を洗う救急医Taka氏のように、「日本では亡くなった例はない」にもかかわらず、承認に時間をかけてはならないということは「科学的な態度」であるのか?

    独裁気質

     以上のように、手を洗う救急医Taka氏の考えは異論のあるものである。

     ところが手を洗う救急医Taka氏は自分の考えが正しいと信じて疑わない。科学的だと信じて疑わない。

     そして手を洗う救急医Taka氏と違う考え人は科学的ではないとみなしている。

     5~11歳のワクチン接種が始まる前に慎重な意見が出ていたが、手を洗う救急医Taka氏はそういう意見と議論を戦わせることもなく、すでにきまったことのように「こびナビ」のリーフレットを紹介していた。

     手を洗う救急医Taka氏は、自分は科学的で、自分と異なる者は科学的でないと固く信じていたのである。

  • 新型コロナウイルス第6波収束についての「専門家」手を洗う救急医Taka氏の予測について

    新型コロナウイルス第6波収束についての「専門家」手を洗う救急医Taka氏の予測について

     手を洗う救急医Taka氏は2月初めに日本でのオミクロン株の感染がその後にどうなるか、予測していた。

     それから1カ月たって、振り返ってみた。

    第6波のピークアウト

     手を洗う救急医Taka氏が三浦瑠麗氏の出した予測に対して「ほぼ確実に外すと思います」と言ったことは、前にも取り上げた通り。

     三浦氏とは異なる予測をもっていたわけである。

     実際にはどうなったか?

     2月はじめにピークアウトしたようである。

    オミクロン株の収束のしかた

     手を洗う救急医Taka氏は、オミクロン株の収束のしかたについても予測していた。

    https://maidonanews.jp/article/14542544

     その主張は、佐々木俊尚氏が引用している通りである。

     手を洗う救急医Taka氏は、オミクロン株の「世代時間が短い」ことに着目した。

     そして「デルタに比べて『世代時間が短い』ということが急速な感染拡大に大きく影響しています」という。

     具体的には、

    木下「実効再生産数が2で、世代時間が5日の場合、10日間のうちに感染者は2×2で4倍にしかなりません。しかし、オミクロンのように世代時間が2日の場合、2日に一度2倍の割合で増えていくので32倍にもなるのです」

    まいどなニュース 専門医、オミクロンからは「逃げきれる」 基本的な感染対策の継続が条件

     このように増えるときには「一気に増える」が、減る時には「一気に減る」という。

    木下「感染対策をしたり、集団の中で免疫を持つ人が増えたりすると、実効再生産数が落ちてきて、実効再生産数が1を切った瞬間から収束に向かいます。オミクロンの場合、世代時間が短いので、実効再生産数が0.5になると10日間で32分の1まで感染者が減ります。倍々で増えていくし、倍々で減っていくということです」

    まいどなニュース 専門医、オミクロンからは「逃げきれる」 基本的な感染対策の継続が条件

     記事のタイトルで「オミクロンからは「逃げきれる」」というのはそのことと関係があるようである。

     実際にはどうなったか?

     「一気に増え」たが、「一気に減」ってはいない。

     上に挙げた東京都もそうであるが、全国も同様。

    情報提供:NHK

     1月はじめから2月はじめにかけて、「一気に増え」た。

     2月はじめから減り始めたが、3月になってもまだそれほど減っていない。

     ところで手を洗う救急医Taka氏は3月10日に次のようなツイートをリツイートしている。

     「1月はじめのころには多くの専門家が「ピークを迎えれば急降下」と考えていた第6波。なのになぜ緩やかにしか下がらないのか??」というのである。

     手を洗う救急医Taka氏がそういうことを語っていたのは2月9日の記事であったが、その「専門家」に含まれるのではないか。

     このツイートの主張は次の通り。

    ①感染者に占める子どもの割合が増えている。

    (子どもがワクチン接種していないことを問題としている)

    ②世代期間が短いため、接触者調査や広い検査によって感染者を早期に見つけて隔離する対策の効果が薄れている。(一方で、世代期間が短いと、接触機会の減少や免疫獲得による感染制御の効果は大きく現れる)

    (「接触者調査や広い検査によって感染者を早期に見つけて隔離する対策」ではなく「接触機会の減少や免疫獲得による感染制御」をすべきだということか)

    ③ー1ワクチンや既感染によって獲得した免疫の効果が、経時的に低下している。

    (まず高齢者の免疫効果の低下を問題としている)

    ③ー2感染をひろげやすいと言われている若年~中年層は昨年の夏ごろに一斉にワクチンを接種して第5波の制御に大きく貢献したが、逆にそれから半年程度たったこれからは集団としての免疫の効果が急激に落ちていく可能性がある。

    (若年~中年層のワクチン接種が「第5波の制御に大きく貢献した」として、その層の免疫効果の低下を問題としている)

    ④伝播力が高く、従来のオミクロン株(BA.1)とも免疫的に異なるBA.2が国内で広まり始めている。

     以上の分析は、高齢者、中年層、若年層、子どものワクチン接種を進めることにつながるようである。

    「専門家」の問題

     ここで問題にするのは「専門家」ということである。

     上でとりあげた第6波の収束についての手を洗う救急医Taka氏の記事は「専門医」によるものと題されている。

     手を洗う救急医Taka氏は、新型コロナウイルスに関して「専門」ということを重視する人である。

     上のツイートをリツイートしたその少し前に、専門家でない者がいかに専門家からかけ離れているかについて語っている。

     その次の日にも、専門家でない者が専門家に対して反論することを問題としている。

     たしかに専門家でない者が「最低限の議論の土台となる前提知識もないのに」、専門家に食ってかかっても、意味がない。

     そこで手を洗う救急医Taka氏は、自身のことを当然のように専門家としている。

     上で取り上げた第6波の収束の予測の記事にもタイトルに「専門医」とある。

     しかしその予測は正しくなかった。

     古瀬氏は「1月はじめのころには多くの専門家が「ピークを迎えれば急降下」と考えていた」が、そうならなかったと語っている。

     「多くの専門家」が正しくなかったということである。

     2月はじめに手を洗う救急医Taka氏の予測をとりあげていた佐々木俊尚氏は、陰謀論にとらわれずに「専門家」を尊重することを説いている。

     佐々木氏は、ウクライナ問題でも、新型コロナウイルスに関することでも、陰謀論にとらわれずに「専門家」を尊重することを説いている。

    陰謀論や誤解の数々は、専門家たちの「共有されている認識」とかけ離れている

    東洋経済 ウクライナ侵攻「正しい情報」見抜くプロの読む力「陰謀論、間違った情報」にだまされない秘訣

    https://toyokeizai.net/articles/-/536199

     しかし第6波の予測に関しては、手を洗う救急医Taka氏を含めて「多くの専門家」が正しくなかったと言われている。

  • なぜか宮澤大輔氏と対決しない知念実希人氏 5~11歳のワクチンをめぐって

    なぜか宮澤大輔氏と対決しない知念実希人氏 5~11歳のワクチンをめぐって

     2022年2月21日、泉大津市は5~11歳のワクチン接種について、接種券を送付せず、希望者が申請すると発表した。

     それに対して知念実希人氏は、「とんでもない決定」、「許されない」こととするツイートを拡散した。

     そういう知念氏のやり方に疑問を感じた。

     そもそも接種券を送付しないということは、宮澤大輔氏によるところが大きい。ところが知念氏はなぜか宮澤氏と対決しない。そのことにも疑問を感じた。

    泉大津市の決定

     そもそも今度の5~11歳のワクチンは、オミクロン株に対するエビデンスが十分にないことから、努力義務の規定は適用されないことになっている。

     厚生労働省も次のように説明している。

    小児については、現時点において、オミクロン株に対するエビデンスが確定的でないことも踏まえ、小児について努力義務の規定は適用せず、今後の最新の科学的知見を踏まえ、改めて議論することが適当であるとされました。

    新型コロナワクチンQ&A なぜ小児(5~11歳)の接種は「努力義務」が適用されていないのですか。

     泉大津市の決定は、その厚生労働省の決定をもとにしている。

    現在、この年齢層への接種の安全性やワクチンの効果などに関する十分な情報やデータが揃っておらず、予防接種法の努力義務の規定は適用されていないことから、接種券の一括送付は行わないため、接種を希望する人は、必ず事前に申請をしてください。

    泉大津市 5歳から11歳の新型コロナワクチン接種について

     努力義務ということは、予防接種法に次のように定められている。

    (予防接種を受ける努力義務)
    第九条 第五条第一項の規定による予防接種であってA類疾病に係るもの又は第六条第一項の規定による予防接種の対象者は、定期の予防接種であってA類疾病に係るもの又は臨時の予防接種(同条第三項に係るものを除く。)を受けるよう努めなければならない。
     前項の対象者が十六歳未満の者又は成年被後見人であるときは、その保護者は、その者に定期の予防接種であってA類疾病に係るもの又は臨時の予防接種(第六条第三項に係るものを除く。)を受けさせるため必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

    昭和二十三年法律第六十八号 予防接種法

     努力義務とされると、「対象者」は「予防接種」を「受けるよう努めなければならない。」のであり、「保護者」は「予防接種」を「受けさせるため必要な措置を講ずるよう努めなければならない。」のである。

     知念氏は、「努力義務」ということは「任意」ではないということだと語っている。

     そして今度の5~11歳のワクチンでも「任意でいい」と語っている。

     泉大津市が接種券を一括送付せずに、希望者が申請するようにしたことは、接種を任意にするためではないか?

     それを知念氏のように「とんでもない決定」とか「許されないこと」とかいって、たたきつぶそうとすることには違和感がある。

     逆に、道徳義務の規定は適用しないとされたにもかかわらず、接種券を一括送付しなくてはならないという方が説明を要するのではないか?

     知念氏はツイッターの自己紹介に「エビデンスに基づいた有用な情報提供を心掛けております」と書いているが、今度のワクチンが「小児については、現時点において、オミクロン株に対するエビデンスが確定的でないこと」に「基づいた有用な情報提供」はできているのか?

    反「反ワクチン」の問題

     知念氏は泉大津市長を「反ワクチン活動を行っている」として、その市長による決定を批判している。

     次のツイートでも、泉大津市長を「様々な反ワクチン運動にかかわっている危険人物」とよび、「非科学的なイデオロギーで市民の生命を危険に晒しています」と語っている。

     しかし接種券を一括送付しないということは、必ずしも「反ワクチン」ではない。必ずしも「非科学的なイデオロギー」ではない。

     それを「反ワクチン」ときめつけて攻撃することは、正しくないのではないか?

     接種券を送付するかどうかを問題としている時に、市長のその他の活動は関係ないのではないか?

    なぜ宮澤大輔氏と対決しないのか?

     泉大津市のように、5~11歳のワクチン接種について、自治体が接種券を送付せず、希望者が申請するようにすべきだということは、宮澤大輔氏によるところが大きい。

     宮澤氏がその考えをツイッターで広めてきたのである。

     宮澤氏がツイッターでその考えを広めていく間、知念氏は放っていて、泉大津市の決定が出て突然大変なことが起こったかのように問題としていることは、奇妙に見える。

     知念氏が泉大津市の決定に対して「とんでもない」とか「許されない」とか考えるのであれば、それより前からそういう考えを広めていた宮澤氏と対決すべきではなかったか?

     日本全国の5~11歳の子どもにとっても、保護者にとっても、できるだけ議論を尽くすべきだと思われるのに、何故に知念氏は宮澤氏と議論を尽くさなかったのか?

     宮澤氏は繰り返し議論を求めていたのに、何故に答えなかったのか?

    宮澤大輔氏と対決しない知念実希人氏

     知念氏はなぜか宮澤氏と直接に対決せずに、次のようなことをしている。

    「殺害予告」

     知念氏は宮澤氏を「私に殺害予告をした医師」とよんでいる。そしてその証拠を出している。

     これは「殺害予告」であろうか? これをもって宮澤氏を「反社会的な人物」とよぶことができるであろうか?

     知念氏にとって宮澤氏は「殺害予告をした医師」として印象づけられたのかもしれない。

     しかし宮澤氏は多くの場合、新型コロナウイルスに関すること、ワクチンに関することで知念氏に問いかけていた。

     それにもかかわらず宮澤氏を「殺害予告をした医師」とよぶことは、偏った印象を与えることではないか?

     宮澤氏の主張と対決せずに、「殺害予告をした医師」という印象を与えているように見える。

     ここでも宮澤氏について「私に殺人予告をした眼科医」と言っている。

     知念氏が宮澤氏と対決してその主張をことごとく論破しているならば、「専門家でもなんでもなく、適当なことを言っているだけですよ」と言うことにも説得力があったかもしれない。

     実際にはそういうことはないので説得力はない。

    「ありきたりの情報」

     宮澤氏の批判を受けた知念氏のツイート。

     宮澤氏が知念氏について「ありきたりの情報を偉そうに語ってる」というのは、下のツイートをもとにしている。

    https://twitter.com/blanc0981/status/1496371195557855234?s=20&t=6H42788JWRGJSvhR8py37g

     宮澤氏のツイートと、それに対する知念氏のツイートとを比べてみると、知念氏に対して疑問を抱かざるを得ない。

     宮澤氏は知念氏に対して具体的な反論を出している。

     それに対してエビざんす氏のように「コロナ情報にオリジナリティはいらんやろ」と言い、「それこそ『ぼくのかんがえたさいきょうのころなたいさく』でしかない」と言っても、宮澤氏を論破したことにはならない。

     そういうエビざんす氏の、宮澤氏と対決せずに戯画化しただけツイートを、知念氏が引用して笑っている。

     ここでも、宮澤氏との対決という中身なしに、宮澤氏が笑うべき存在であるかのような印象をつくっているのである。

     前に書いたこともそのことと通ずるところがある↓

    おわりに

     知念実希人氏等「医クラ」と言われる人々が子どものワクチン接種について積極的な発言をなす中で、宮澤大輔氏が異論を出していたにもかかわらず、知念氏等が宮澤氏に答えず、対決しないままで、子どものワクチン接種が進められていったことは、奇妙なことであった。

     そして泉大津市の決定が出たところで、知念氏が突然「非科学的」な「反ワクチン」として否定するように扇動したことも、奇妙なことであった。

     何故に議論を尽くさないのか?

  • 【朗報】手を洗う救急医Taka氏、第6波のピークアウトについて予測した上、検証しましょうという!

    【朗報】手を洗う救急医Taka氏、第6波のピークアウトについて予測した上、検証しましょうという!

     2020年2月4日に三浦瑠麗氏が発表した新型コロナウイルス第6波の「ピークアウト」予測に対して、手を洗う救急医Taka氏が次のように発言した。

     「ほぼ確実には外すと思います」と言った上で、「しっかり検証しましょう」と言ったのである。

     これまでの新型コロナウイルスについての「専門家」の予測にモヤモヤしてきた人にとって朗報ではないか?

    予測をめぐる問題

     これまで新型コロナウイルスについての「専門家」の予測には、モヤモヤするところがあった。

    ・2021年夏の第5波について、西浦博氏等の「専門家」の予測は、現実より過大であったとか、

    ・2021年に、手を洗う救急医Taka氏などワクチン接種を推し進める人がワクチンの力について語ったことは過大であったとか、

     そういうことがあったにもかかわらず、「専門家」はそのことを問題とせずに、先に進もうとしているように見える。

     一方で「専門家」は、「専門家」でないと言われる人の予測を見下しているようである。

    期待

     今回、手を洗う救急医Taka氏は、三浦氏の予測に対して「ほぼ確実に外すと思う」と言った上で、「しっかり検証しましょう」と言っている。

     三浦氏の予測に対して「ほぼ確実に外すと思う」と言うことは、手を洗う救急医Taka氏が自ら、三浦氏の予測は「ほぼ確実に外す」という予測を出しているということである。

     手を洗う救急医Taka氏はどういう根拠によってそういう予測を出すことができたのか? 三浦氏の予測に対して「ほぼ確実に外すと思う」と言うことができるほどの根拠とはどういうものであったのか? 知りたいところである。

     手を洗う救急医Taka氏のような専門家がここまで強く言っているのであるから、十分な根拠があると思うが、手を洗う救急医Taka氏の予測が現実に正しかったかどうかも、確かめておかなくてはならない。

     手を洗う救急医Taka氏は「しっかり検証しましょう」と言っている。

     手を洗う救急医Taka氏は、予測に対して「しっかり」とした「検証」が行われなくてはならないという考えを示しているのである。

     三浦氏の予測に対しても、手を洗う救急医Taka氏の予測に対しても、「しっかり」とした「検証」が行われなくてはならないということである。

     三浦氏の予測、手を洗う救急医Taka氏の予測が、現実に合っていたかどうかということについて「しっかり」とした「検証」が行われたならば、モヤモヤはなくなって、感染の動向についての理解が深まるとともに、「専門家」に対して敬意をもつこともできる。

  • 大阪の感染対策は忽那賢志氏によって改善されたのではなかったのか?

    大阪の感染対策は忽那賢志氏によって改善されたのではなかったのか?

     新型コロナウイルス第6波で大阪は大変なことになっているという。

     大阪ではこれまでにも感染が拡大して東京を上回ることがあった。

     2021年7月に忽那賢志氏が大阪の感染対策に加わるという話があって、知念実希人氏などはそのことによって大阪の感染対策が劇的に改善されるかのように語っていた。

     ところが2022年はじめからの第6波でもまた大阪は感染拡大に苦しんでいるようである。

     知念氏などの語ったことに問題があったのではないか?

    これまで

     第6波より前にも、大阪の感染者数が東京を上回ったことはあった。

     たとえば2021年4月。

    https://www.jiji.com/jc/article?k=2021040400251&g=soc

     東京より人口の少ない大阪で何故にそういうことが起こるのか?

    忽那氏、大阪へ

     2021年7月に忽那賢志氏が大阪の感染対策に加わるという話があった。

     大阪府知事が忽那氏の意見を聞くようになったようである。

    「医クラ」の反応

     このことを受けて、「医クラ」はよろこびの声をあげた。

     このように絶賛している。

     知念氏等の語るところによると、

    ・忽那氏は「本物の専門家」である。

    ・忽那氏の意見が用いられることによって、感染対策は改善される。

    ・大阪府知事が忽那氏以前に聞いていたのは「本物の専門家」ではなかった。

    ・大阪府は「本物の専門家」の意見を用いなかったために、正しい感染対策ができなかった。

     たとえば知念氏は、忽那氏が東京を去って大阪に行ったことによって、東京で感染爆発が起こったと語っている。

     「本物の専門家」とそうでないものとを区別して、政治家が「本物の専門家」の意見を聞けば感染はおさまるが、そうでないと感染爆発すると語っている。

     吉村知事が忽那氏の意見を聞くようになって、「見違えるほどに感染対策がまともになった」と語っている。

     吉村知事が忽那氏の意見を聞くようになるまで、「大阪の新型コロナ対応は最悪だったというのが、医療関係者の共通認識だと思います」と言い切っている。

    第6波

     ところが第6波でもまた、大阪は感染拡大に苦しんでいるようである。

     2022年2月10日に、大阪府内の死者の総数が東京都の死者の総数を上回ったという報道があった。

    府内の死者総数は9日発表で3278人となり、東京都(3269人)を再び上回った。

    朝日新聞 大阪府でコロナ死者増加、東京の総数上回る 高齢者へ感染拡大

    https://www.asahi.com/articles/ASQ2B6QNKQ2BPTIL00W.html

     2月11日には、病床使用率が「全国ワースト」という報道があった。

     「人口10万人あたりの感染者数では、大阪が全国で最も多」いとも言われている。

    https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000244598.html

     2月16日の記事では「大阪府のコロナ確保病床の使用率が100%を超えています」と言われている。

     忽那氏は「東京などと比べて大阪で多い理由の一つは、まん延防止等重点措置のタイミングが遅かったことがあるかもしれません。」と語っている。

    https://www.asahi.com/articles/ASQ2H5SDRQ2GULBJ015.html?twico

     病床使用率100%ということについて。

    https://news.yahoo.co.jp/byline/kuraharayu/20220216-00282294

    批判

     こういう批判もある。

    https://twitter.com/chaosbalance_/status/1492254717225107456?s=20&t=6AGDe6nHhOZSgUj5_piW3Q

    大阪コロナ大規模医療・療養センター

     忽那氏は2月11日の記事で「これまでにないスピードで、軽症・中等症病床は埋まっている」と語っている。

     ところで大阪ではオミクロン株以前に、大阪コロナ大規模医療・療養センターというものがつくられていた。

     吉村知事の依頼で忽那氏が監修、責任医師をしている施設である。

     この施設の入所対象者は、

    ・宿泊療養施設がひっ迫した際の、軽症患者及び無症状患者(家族での療養なども想定)

    ・軽症中等症病床がひっ迫した際の、入院が必要な軽症患者及び中等症I患者

    とされている。

    https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20211107-00266989

     ところが利用者は少ないと報道されている。

    https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000244655.html

     大阪府の発表↓

    https://www.pref.osaka.lg.jp/default.html

     2月18日の大阪府新型コロナウイルス対策本部会議で忽那氏は次のように言われたという。

     何故に2月18日になってもそういうことができないのであろうか?

    https://www.pref.osaka.lg.jp/kikaku_keikaku/sarscov2/70kaigi.html

    問題

     知念実希人氏等は、忽那賢志氏が加われば大阪の感染対策は「劇的に改善」するかのように語った。

     ところが忽那氏が大阪の感染対策に加わっているにもかかわらず、第6波において大阪の成績は全国最悪と言われている。

     どういうことであろうか?

     忽那氏による感染対策は、それほどすぐれたものではなかったのか?

     忽那氏が悪いのではなく、大阪にもともと感染拡大の原因になることがあるのか?

     いずれにせよ、忽那氏がいれば感染を抑えることができる、とは限らないということになる。

     また、忽那氏がいてもこれほど感染拡大するのでは、忽那氏より前も、忽那氏と比べて「最悪」と言われるほど悪くなかったかもしれない。

     「医クラ」と言われる知念実希人氏等は、実際にどうなるかわからないのに、甘い期待をもっていたのではないか。

     また、味方を過度に持ち上げて、考えの異なるものを過度におとしめているようにも見える。

     ワクチンに関しても、持ち上げすぎたのではないか?

     先のことをよく考えずにものを言っているのではないか? と思ってしまう。

    追記

     知念氏、大阪の感染状況の悪化の原因を次のように推測している。

    https://twitter.com/MIKITO_777/status/1496443276848943107?s=20&t=IVxS22paVHGqjlTLDPl3ag

    ・「泉大津市にガチガチの反ワクチン市長」がいることが大阪の感染状況の悪化の原因になっているとか(泉大津市長にそのような力があるのか?)

    ・反ワクチンの長尾医師が「吉本興業に所属して芸人に影響を及ぼし、そこから関西メディアでかなりのコロナ軽視、反ワクチン思想が蔓延している」とか(長尾医師にそのような力があるのか?)

     「エビデンス」のない陰謀論を展開している。

     大阪で何故に感染が拡大するのか、知りたいことではあるが、知念氏の語るようなことであろうか?

     長尾医師に対してそこまで言うか、ということも気になる。

     知念氏は「吉村知事はくつ王がバックについてから、見違えるほどに感染対策がまともになった」と語っていた。

     今も忽那氏は吉村知事のバックについていると思うが、そのことと現在の「感染状況の悪化」とはどういう関係にあると考えているのであろうか?

  • アフリカのオミクロン株の感染のピークアウトとワクチン

    アフリカのオミクロン株の感染のピークアウトとワクチン

     2022年1月半ば、アフリカの新型コロナウイルスの感染がピークを越えたという。

     もともと「オミクロン株」は、2021年11月末に南アフリカの保健当局が発見したと発表したものであった。

     その後に感染が拡大したが、1月半ばには収まってきているというのである。

    感染は「横ばいに転じた」

     1月13日のWHOの発表をNHKは次のようにまとめている。

    新型コロナの変異ウイルス、オミクロン株によって感染の拡大が続いてきたアフリカの状況について、WHO=世界保健機関は「新規感染者の数は横ばいに転じた」としたうえで、感染拡大の波はこれまでで最も短い期間で収束に向かうとの見通しを示しました。

    NHK オミクロン株で拡大のアフリカ感染者数「横ばいに転じた」WHO

    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220114/k10013429891000.html

     「オミクロン株」を初めに発見したと発表した南アフリカも、1日あたりの感染者数が12月17日に過去最多の2万3473人を記録した後、減少を続けて、1月16日には2659人になっている。

     ただしアフリカでもモロッコ、チュニジアなどは増加傾向にあるという。

    https://graphics.reuters.com/world-coronavirus-tracker-and-maps/ja/countries-and-territories/south-africa/

    追記

     南アフリカの感染者数は2021年12月半ば以降、減少を続けているようである。

     死者数はそれより遅れて1月前半に跳ね上がって、減少しているように見えた後、また増加して2月中頃に跳ね上がったが、3月上旬には減少している。

    アフリカでのワクチン接種

     アフリカではワクチン接種が遅れていると言われている。

     2022年1月12日にWHOのテドロス事務局長はアフリカのワクチン接種が遅れていることを問題としている。

    テドロス事務局長は記者会見で、人口の40%にワクチンを接種する目標は90カ国以上で達成されていないほか、アフリカでは人口の85%以上がまだ1回目の接種も済ませていないと指摘。「世界で多くの人が接種を受けることができていない中、新型コロナの拡散を許してはならない」と述べた。

    REUTERS オミクロン株、重症化リスク低い 未接種者には危険=WHO

    https://jp.reuters.com/article/health-coronavirus-who-omicron-idJPKBN2JM1TT

     ところでワクチン接種が遅れているアフリカで、上に引用したように、感染拡大が収まってきているとすると、ワクチン接種が遅れていても感染は収まるということになる。

     南アフリカでは2022年1月16日現在、ワクチン接種完了は27.3%、完了していないものも含めると32.43%になっている。(オックスフォード大学「Our World in Data」)

    https://ourworldindata.org/covid-vaccinations

     その南アフリカで感染が収まっているとすると、ワクチン接種が30%前後でも、感染は収まるということになる。

     テドロス氏も、オミクロン株について、「デルタ株と比べて重篤度が低い」が、「ワクチン未接種者は重症化する恐れがあると警告した。」というように、ワクチンの役割は重症化を抑えることにあると考えているようである。

     しかしまた「感染して入院している人の大部分はワクチン未接種者となっている」というように、ワクチンを接種することによって感染をおさえることができるとも考えているようである。

     テレ朝の記事によると、現地保健当局は「国民の60〜80%が新型コロナの感染をすでに経験しているとみられ、多くの国民が何らかの免疫を獲得している」と語っているという。

    https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000240998.html

  • 手を洗う救急医Taka氏の「接種者よりも非接種者の方が感染している割合が高い」という発言の気になるところ

    手を洗う救急医Taka氏の「接種者よりも非接種者の方が感染している割合が高い」という発言の気になるところ

     2022年1月12日、東京の感染者数が2198人と発表された。

     それまで1000人前後の日が続いていたのに、突然2000人を超えた。

     その発表を受けて手を洗う救急医Taka(木下喬弘)氏がツイートしたことが気になった。

    手を洗う救急医Taka(木下喬弘)氏の気になる発言

     気になったのは次のスレッド。

     木下氏は、今日の東京都の感染者数のうち、「ワクチン接種してる人半分しかいない」ことを問題としている。

     そして全人口の78%がワクチン2回接種済みという事実と考え合わせて、「接種者よりも非接種者の方が感染している割合が高い」という結論を出している。

    気になるところ

    全人口というところ

     まず、全人口のワクチン2回接種済みの割合ではなく、東京都のワクチン2回接種済みの割合を考えなくてはならないのでは?

    新規感染者の中のワクチン非接種者の割合

     次に新規感染者の中のワクチン非接種者の割合が問題となる。

     木下氏は引用しているNHKの記事で「全体の半数近い1071人がワクチンを2回、接種していました。」というところをもとにして、「ワクチン接種してる人半分しかいない」と言っているのであろうか。

     東京都の「新型コロナウイルス感染症対策サイト」の2022年1月12日の「最新のおしらせ」には次のように書いてある。

    2022年1月12日 【新規陽性者のワクチン接種状況】2回接種1,071人、1回接種26人、接種なし474人、不明627人

    東京都 新型コロナウイルス感染症対策サイト 最新のおしらせ 

     新規感染者2198人のうち、半数近くの1071人が2回接種済みであるが、その他の半数以上が接種していないということではない。

     非接種者は474人。

     その他に不明とされる人が627人いる。

    年齢層

     今回の感染拡大では、若年層の感染者数が多いと言われている。

     東京都の発表でも、20代が745人で最も多くなっている。(30代436人、40代302人、50代228人、10代201人と続く)

     10代では201人、10歳未満では107人の感染者が出ている。

     もともと接種に関しては年齢層によって区別してきている。

    https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0044.html

     それぞれの年齢層によって分けて考えなくてはならないのではないか?

    おわりに

     私はワクチン2回接種済みの人が多く感染しているということが印象に残った。